ブルグミュラー25の練習曲は、ショパンにつながる子供教材がなかったので、ブルグミュラー先生が作ったそうです。
ショパンは憧れだけど、そこに届くまでに表現力を磨く必要があります。
バロック、古典ものは基本ですが、そこからもっと音楽表現を広げる必要があります。
両手で、対位法、和声法の基礎的な楽曲が弾けるようになったところで最適な教材というわけです。
今回ブルグミュラー25の練習曲を改めて最初から最後まで順を追って見てみました。
というのは、予てより公認トレーナーから要請のあった、ブルグミュラー講座を作ろうと思います。(10/27にやります)
トレーナー養成講座でも、抜粋でブルグミュラーは取り上げていますが、全曲は今回初めてです。
なぜか。これは順を追って練習していくように出来ていることが分かったからです。
最初はレガート。
これは手首の柔軟性が求められます。
手首がいかに滑らかに動くかでレガートが美しくなるかが決まります。
3度や6度のメロディーも、手首でつなげないと、切れぎれになってしまいます。
そして、指で作るレガートも必要です。
保持音がありながら他のメロディーを弾く時、これも切れぎれにならないように、特に親指のレガートは重要です。
そして、和音や重度はアーチ固定と共に手首固定が求められます。
これは、手首脱力を習得してからやってもらうとスムーズです。
なぜなら、手首固定の際に力まずに済むからです。
そして、いきなりオクターブにならず、6度の重音や、オクターブ間隔をバラした音形で出てきます。
ここは、先生がオクターブにつながるものとして意識して弾かせているかが重要です。
そして、音楽性が順を追ってとても発展していきます。
真ん中に調性の変化が入るようになって、音色の変化が求められます。
後半になればなるほど、リズム感、曲想、ダイナミクスが変化に富み、多彩なイメージ力と表現力が求められます。
本当にこんな2ページの中に、よくこれだけの要素を詰め込んだなっていうくらい、とても濃厚で、曲ごとのバラエティーにも富んでいます。
素晴らしいな〜と改めて思いました。
それと共に発見したことは…
ピアノ脱力法メソッド導入教材「にじのねいろ」
をやっておけば、これらがすぐに弾けるようになるってことです。
コンセプトは見事に合致していました。
まず、お山を作って一本指奏を行います。
これが、手首レガート、指レガートになります。
お山を作っておくので、アーチ固定手首固定にスムーズに進むことができます。
黒2本で、手首から腕の重さ一本ずつに乗せることをやっているので、ダイナミクスは指先だけでやらずに済みます。
しかも美しく。
音域が広がっても、特に親指と小指のマムシ指対策は一番初めから行なっているので、バッチリです。
スケールメロディーが出てきても、独立分離荷重をやっているので、指たちがお団子になってしまうのを防げます。
(にじのねいろは2巻に基本のフィンガートレーニングが全て載っています。プレフィンガートレーニングを含む1巻は完売です。)
というわけで、25曲を5曲ずつ5回に分けて、講座を行います。
第一回は10/27(日)。
1番〜5番を使います。
にじのねいろをお持ちの方は、これがどう繋がっていくか、よく分かると思います。
曲ごとのポイントと、よくあるNGパターン、練習方法をお伝えし、実際に弾いてみましょう。
これが分かれば、習得が早くなります。
第一回ブルグミュラー講座