大人の生徒Oさんは、福祉作業所の帰りに毎週レッスンに通っています。
発表会には4回出ていて、ピアノを習い始めて6年目になります。
見た目にはほとんどわかりませんが、知的障害を持っています。
ピアノが大好きでとてもがんばって練習しています。
発表会にでるようになって、それを目標に、また曲選びも楽しみにやってきました。
昨年の発表会は少し難しい曲にチャレンジし、がんばりましたが、上手くいきませんでした。
教える立場として、少しずつでも上達するために難易度を上げたのですが、
私の認識不足だったため、ある方にありがたいお叱りを受けました。
覚えられないのが障害ということでしたので、
今年は大好きな弾きやすい曲を選んで、どうやったら今までより覚えられるか、
歌が途切れることなく弾けるかを練習してきました。
暗譜は難しいところから先に、2小節、できたら次の2小節、
次にそれを合わせて4小節という具合に。
そして左手を、右手のフレーズの始まりに準備できるようにし、
メロディーに合わせられるようにやってきました。
昨日のレッスンでは、初めて途切れないで暗譜で曲を聴くことができ感動しました!
また忘れてしまうこともあるので、繰り返しやっていくことが必要ですが。
ちなみに、昨年は曲は覚えきれなかったのですが、
それでも、今までは場所と指番号だけで覚えていたのが、
鍵盤ドレミで覚えられるようになったという成果があります。
ピアノを弾きたいとずっと思っていたけれど、どこかであきらめていたそうです。
思いきってピアノをやりたいと言って、習うことになった時、泣いて喜んだ、
とお姉さまからお聞きしました。
気が引きしまる思いです。
Satoko.O
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