「首が飛ぶ」
ずいぶんと物騒な表現で、すみません。
他の言い方も聞いたあるけど、どんな言葉だったか忘れちゃって。
スタンダードを踊ってるとき、首が萎えてしまう現象です。
まるで首の座らない赤ちゃん状態になって、自力で首を立てていられない。
自分の首で、自分の頭を支えられない
どんなに頑張っても自分の意志ではどうにもならず、前に後ろにガックンガックン。
スピンターンで後ろにガクン。PPになった途端に前にガクン。
頭がもう、鉛のように重くて重くて重くて重くて、頭をちぎって捨てたいくらい
初めて首が飛んだときは驚きました。
ダンスネットのオフ会で長時間踊ったときだったけど、
スタンを踊ってるときに、あれ?なんだか首が痛い・・・と思ったら、
あっと言う間に首の座らない赤ちゃん状態になって。
ダンスネットの殿方は踊れる方が多かったんですね。
でもって女性は少ないし。
女性2~3人に男性7~8人くらい。
次から次へと休む間もなくビュンビュン踊ったので、遠心力に耐えられず首が飛んだらしい。
しばらく休んだら回復したので、また踊ろうとしたら・・・・
ちょっと踊っただけで、また首が飛びそうになる!
オフ会で幸いでした。
コンペだったら悲惨すぎる。
競技ダンサーの友人♀(かなり上級)が、準々決勝あたりから見かけることがある、と言ってました。
あ~あれは首が飛んでるな~辛いだろうな~って。
いやホント、めっちゃ辛かった。
踊るのを中断できる状況で良かった・・・・・
その後、どのくらいの期間だったかなぁ?飛びやすい状態が続きました。
首の座らない赤ちゃん状態までは行かなかったけど、
これ以上踊れば飛ぶ!って気配をときどき感じました。
そのうち大丈夫になったけど・・・・・・
それから10年くらい後に、頸椎ヘルニアになりました。
原因は、ダンサーにありがちなストレートネック。
思えばこれが、私の初めての大故障でした。
当時、ダンスの故障と言えば膝とか腰と思ってて「ダンスの故障」と特に意識してなかったから、
うっかり忘れてたみたい。
踊れないどころの騒ぎじゃなかったから・・・ってのもある。
もの凄い痛みに寝たきり状態になって、身体を起こすのも辛い。
食事も一口食べては横になってモグモグ。
見かねた娘が、寝たままの私にスプーンで食事介助。
まるで要介護状態。
首が飛んだことと頸椎ヘルニアに直接的な関係はないけど、
スタンの女子の首は通常ありえない負荷がかかるから、故障しやすいんじゃないかしら。
だって、どんだけ正しく立とうが、首が斜めったまま踊るんだもの。
頭の上に物を乗せてるとき、まっすぐならば軽く感じても、斜めったら重いという・・・・・
まぁ、その前に荷物だったら落ちるけど、アタマは首が斜めったくらいで落ちないもんね。
落ちたらホラーだ
当時JDSFのスポーツトレーナーさんに「女子に、首の故障って多いですか?」と聞いたら
「多いです。」と即行で返ってきました。
レベルが高くなるほど多いんですって。
そりゃ~耐えられないほどの遠心力がかかるって、それなりのレベルだからなぁ・・・と思いきや、
それなりのレベルどころか、世界チャンプクラスもやっちゃうらしい。
当時の世界チャンプクラス(名前忘れた^^;)が、コンペのおりに首をトラブって
対応したことがあると仰ってました。
あれだけ鍛え抜かれた身体でも やっちゃうんだ・・・・・
ちなみにストレートネックで頸椎ヘルニアになるのは、軸の引き上げが足りないだけ~だそうです。
ストレートネックで頸椎ヘルニアになるなら、バレリーナは全員頸椎ヘルニアだもんね