米ジョンズ・ホプキンス大学教授のRajat Mittal氏らの研究です。
ほとんどの錠剤は腸へ移動してから効果が現れることは研究者の間でも知られているそうです。
ということは、胃の腸への出口ともいえる幽門洞(ゆうもんどう)と呼ばれる部分に、より早く到達した錠剤ほど効果も早いことが予測されるわけですね。
錠剤をより早く幽門洞に到達させるには「重力と胃の非対称性を利用できるような姿勢を取る必要がある」ということで研究がなされたようです。
「StomachSim」というモデルを使って、錠剤を服用する時の姿勢と胃運動が「バイオアベイラビリティ」に与える影響を調べたとのこと。
「StomachSim」は、飲み込んだものが胃の中で消化される様子をシミュレーションするためのモデルで、物理学・生体力学・流体力学に基づいて作られているそうです。
「バイオアベイラビリティ」は投与された薬物が全身循環に到達して作用する割合のことだそうです。
その結果、右側を下にした横臥位で錠剤を飲んだ場合が最も早く、立位の場合よりも胃の最奥部に到達して分解されるまでの時間が2.3倍も速いことが分かったんだそうです。
胃が弱い人は食後に右を下にして横になると消化に良いとは聞いていましたが、錠剤の吸収スピードにも影響があるとはびっくりです。
瀑状胃(ばくじょうい)の人はどうなのかは気になりますが・・・。
ミカド薬品本店、三島市大場