公民館図書室で本を借りて読んでる紀玉オバサンだが、
公民館の主事さんが、「あれもこれも」と
勧めてくださるので、自分で選んでる、というより
読まされてる感満載の読書です
『香君』上・下 上橋菜穂子著 文藝春秋
遥か昔、神郷からもたらされたという奇跡の稲、オアレ稲。ウマール人はこの稲をもちいて帝国を作り上げた。この奇跡の稲をもたらし、香りで万象を知るという活神〈香君〉の庇護のもと、帝国は発展を続けてきたが、あるとき、オアレ稲に虫害が発生してしまう。
時を同じくして、ひとりの少女が帝都にやってきた。人並外れた嗅覚をもつ少女アイシャは、やがて、オアレ稲に秘められた謎と向き合っていくことになる。
『精霊の守り人』『獣の奏者』『鹿の王』の著者による新たなる代表作の誕生です。
※太字は「読書メーター」より引用
私は、わりと鼻が利く方だと自負しているので
「香り」には、ちょっと魅かれるものがある、
「匂いフェチ」でもある、
この物語は、香りによって、植物や虫、
人の隠れた気持ちまでわかってしまう
「香りのキミ」みたいな女性アイシャが主人公
「香りの声」を聞けるのです
読んでいて思ったのは、人間世界を
植物によって表現したのかな、と。
「これはこうあるべき」と、実権を握っている
人(王とか)が、その思い込みで
世界を支配してるような。
そして、実際に暮らしてる人には
生活がかかっているので、
その実力者の言うとおりになってしまう、
…たとえそれが間違いであっても、
また、人間を神として祀り上げ
その個人の自由を束縛し、
神として閉じ込めてしまう、
どこか、日本のある形を表現されたのでは、
と思った、
「これはこうあるべき」は、科学的に
実証されるべきであり、人間は神ではない、
ファンタジーの世界で、人間の愚かさを
ある意味、暴いてくれてるのかも
しれない、
紀玉