「ポケモン×工芸展」 熱海MOA美術館へ | 絵本読み聞かせ講師・上甲知子「絵本で子育て講座」出前します【小田原 湘南 横浜 静岡】

絵本読み聞かせ講師・上甲知子「絵本で子育て講座」出前します【小田原 湘南 横浜 静岡】

絵本の読み聞かせを味方につけると子育てはもっと楽しくなります
「読み聞かせなんてめんどくさい」という方も、簡単に楽しくできるときだけ続けられる「絵本で子育て」をお伝えします

 

招待券をいただいたので

 

重い腰を引き上げて

 

生まれて初めて、MOA美術館へ行ってきました。

 

 

 

 

巷で「すごくいい」と話題になっている

「ポケモン×工芸展」

 

あちこちでポスターを見かけていて

(ポケモンかあ)

 

なんて思っていましたが

 

会期終了も迫り、

台風のせいでいろんな予定が変更になったため

行ってきたのでした。

 

まず、驚いたのが、熱海駅からのバスがぎゅうぎゅう詰めだったこと。

 

 

 

こんなにたくさんの人を乗せたバスが

グイグイグイグイと急勾配を登っていくと

そこに

MOA美術館がありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はるか相模湾も見渡せます。

 

 

 

そして、入口を入ると

 

上りのエスカレーターを

何度も何度も乗り換えて

どんどんどんどん上へ上へといかされます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてやっと、展示室へたどり着けます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

驚きました。

 

ポケモンのデザイン性の高さ

 

そこに

日本の伝統工芸が融合すると

 

こんな迫力が生まれるのか、と。

 

 

きっと

勝手には

ポケモンのデザインを

工芸に持ち込むことはできないだろうから

 

この企画があって

それで生まれた作品たち

 

っていうことなんだろうと思うのですが

 

誰? これを考えたの!

 

 

 

 

会場入り口にあった 株式会社ポケモンの言葉です

 

 

展覧会に寄せて

 

ポケモンと工芸が出会うと何が起こるだろう→そんな期待に胸をワクワクさせながら東京国立近代美術館工芸館(現・国立工芸館)を訪ねたのは、2019年秋のことでした。

 

日本の工芸は、何世代にもわたって受け継がれた美意識や技を今に伝えると共に、時代性や作家の探究心によって「進化」しています。

 

ポケモンというテーマをぶつけることで、作家の心に火をつけたいという思いと、アートとのかけ算による豊かなポケモン体験を、多くの方に楽しんでいただきたいという思いがそこにはありました。

 

3年半の月日を経て、こうして現代日本を代表する20名のアーティストによる、ポケモンとの「真剣勝負」を皆様にご披露できるのは、とてもうれしい出来事です。

 

作家の中には「ポケモンを遊びながら育った」という方も、「ポケモンは初めて」という方もいらっしゃいましたが、久しぶりに、あるいはご家族や教え子の助けを借りながら新作ゲームをプレイし、「ポケモンずかん」と睨めっこしながら、理解や愛着を深めていただきました。

 

それが創作へのモチベーションに変わった瞬間、一気にペースが上がります。

 

アイデアが湧き、スケッチ、ディスカッション、試作を繰り返しながら、作品づくりが進んでいったのです。

 

陶芸、漆芸、木工、金工、染織・・・・・・

 

工芸とひとくちに言っても、素材や技法は多様で、作家のアプローチや表現もユニークです。

 

20名のアーティストがポケモンにどのように向き合い、どのような美とわざをしかけてきたのか、ぜひ見て、感じてください。

 

株式会社ポケモン

 

 

 

 

「ポケモン」という強いコンテンツを、何と掛け合わせたら

もっともっと、広く、深く、ポケモンが愛され続けるか ということを

この会社は本気で考えてられるのかもなあと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自在 という伝統工芸があるのをわたしは初めて知りました。

 

 

パネルの文章も

誰が考えたのか

 

知らない人にも分かりやすく

そして

作者の試行錯誤が垣間見え

すごくいい。

 

 

満田晴穂 MITSUTA Haruo

1980年鳥取県生まれ

 

自在は金属を素材とする置物で、モチーフは動物。

 

高度な写実性に加え、実物同様に各パーツを自由に動かせ、鑑賞性とともに複雑な構造の妙を味わえます。

 

満田晴穂は、現代においてこの稀少な技術を継承する自在置物の第一人者です。

 

通常のプロセスではスケッチの次は採寸と解剖に進みますが、ポケモンは私たちの現実とは異なる世界線の生きものです。

 

「しかし思いを巡らせることはできる」と、印象と工芸の論理のあいだで「ちょうどいいところを攻めて」いきました。

 

そうするうちに、自在置物の伝統にある龍や鯱に挑んだ昔の人も同様だったのかもしれないと、時間を超えて思いが広がります。

 

今回「自在置物として、満田の龍としてギャラドス」も制作しました。

 

髭は迷った結果、可動節によって垂れ下がるのはカッコよくないと判断。

 

「そういえば昔の能の髭も動かない」。

 

制作を通して、過去と満田の視点がここでも重なります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今井完眞 MAI Sadamasa

1989年 京都府生まれ

 

今井完眞の作風は、しばしば「写実的」という言葉が使われます。

 

が、今井にとってそれは

 

「自分のキーワードではない。

 

モチーフが持っている”らしさ”を表現する」のが主眼です。

 

今井がモチーフから抽出したエッセンスを構築する。

 

それが誰かの記憶の断片を手繰り寄せ、繋ぎ合わせて”実感”させる。

 

作品を介してイメージの交感が起こり、発見の驚きと楽しさをもたらします。

 

今井の制作は、手びねりボディを削りで攻めて、そして足して決めるスタイル

 

「土をつけるプラスの作業」で対象について考えていることを明らかにしていきます。

 

今回、(フシギバナ)の口元の細密な作り込みを今井はかなり楽しんだ様子。

 

眺めるうちに私たちも皮膚の凹凸に漂う陰影に圧倒されそう。

 

花の香りに誘われ向かった先でこのフシギバナと遭遇したら・・・。

 

重厚なまいを前にして、自分だけの物語に胸が高鳴ります。

 

 

 

 

 

「手びねりボディを削りで攻めて、そして足して決めるスタイル」

 

そんなスタイルがあるのか。

 

そしてこんなものが生まれるのか、という驚き。

 

触りたくて堪らなかった。

 

係の人が、常に展示ガラスを拭いてたけど、

 

近づき過ぎちゃう人 続出なんだろう。

 

 

ガラスの秘密もあるそうです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

陶器なのよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

植葉香澄 UEBA Kasumi

1978年 京都府生まれ

 

植葉香澄の仕事の印象を決定づけるのは、まずなんといっても圧倒的な文様のパワー。

 

今回、モチーフに選ばれたポケモンたちも、全身余すところなく、色も形もとりどりの文様をまとって晴れやかに登場しました。

 

その思いがけない出会いに驚きながら、目を凝らして隅々まで観察すると、どうもここには読み解きの楽しさもあるみたいです。

 

たとえばサルノリは、特別なスティックを楽器のように使ってリズミカルな音を鳴らし、植物を成長させるといわれています。

 

一方、唐草文はどこまでも伸びていく蔓の生命力の表象です。

 

なんとも絶妙な組み合わせです。

 

こうしてみると、文様の多くは吉祥のサインであり、そこに人が文様を求める根源的な理由を求められそうです。

 

寿ぎムードが高まったポケモンたちとの日々。

 

ハッピーな光景がますます広がります。

 

 

 

 

ポケモンのタイプと

あしらわれた文様の関わりや意味を

すみずみまで観察したい、読み解きたいと思わせる文章。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これらも

陶器 なのよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

葉山有樹

HAYAMA Yuki

1961年 佐賀県生まれ

 

葉山有街は日本を代表する業地の1つ、佐賀県有田で生まれ、15歳で焼きものの製造会社に就職しました。

 

量産を求められる現場は非常に厳しいものでした。

 

が、23歳で起業する前に通った経験が「仕事をするための身体」を作り、今日”超絶技巧”とも呼ばれる技の礎となったのだと葉山は振り返ります。

 

<森羅万象ポケモン)は、満ち満ちる豊かさを掌で受け止めたくなる球体です。

 

更紗で知られる「アラス・アラサン文様」は、森で育まれた動植物を図様化したもの。

 

その根源的な願いに心を寄せた葉山の「森羅万象図」シリーズがポケモン✕工芸に登場しました。

 

重の表面を余すところなく描き込まれたのは無数の植物、そして500匹を超えるポケモンたち

 

確実に種類を描き分けながらも完全に調和する様子は、生命の源の秘密を知らせるかのようです。

 

 

 

 

伝統工芸に携わる人の声を

こんなにも生き生きと伝えてくれるパネル。

 

 

「仕事をするための身体」から生み出される

”超絶技巧”

というのがこれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

拡大すると

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もっと拡大すると

 

 

 

わかります?

ポケモンたちがいるの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

吉田泰一郎 YOSHIDA Taiichiro

1989年東京都生まれ

 

吉田一郎が挑んだのはイーブイとその進化形3匹。

 

なぜイーブイ?

 

「やはり「ポケットモンスター赤・緑』に登場したポケモンが思い出深い」。

 

そしてさまざまに進化する点が、吉田が扱う銅とリンクすることも見逃せません。

 

今回もイーブイでは純銅の色艶がフル稼働。

 

さらに化学変化を駆使してシャワーズには青銅、サンダースは金銀メッキ、ブースターのためには銅という銅の伝統着色を施しました。

 

耳などに用いた黒色も銅の硫化によります。

 

今回題材としたポケモンには、タイプに加えて、いろいろな物語があります。

 

そこで吉田は資料を検証しながら、選んだ4匹の内面性を考えるという試みに挑戦し、さりげない佇まいにも意味を忍ばせました。

 

こんなに大きな眼球もやはり初めてだったという七宝焼のガラス質に潤んだ光が宿り、内なる想いに触れる喜びをもたらします

 

 

 

 

「選んだ4匹の内面性を考える」

 

そうであるからこその

この威圧感。

 

が、生まれたのか、と。

 

こちらを見据える眼差しに圧倒される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

銅でできてるんですよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして。

 

信楽焼の

 

 

リザードン!

 

かっこよかった。

 

見惚れました。

 

 

作品のパワーが強過ぎる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

制作の様子の動画も見ることができます。

 

 

 

 

桝本佳子 MASUMOTO Keiko

1982年

兵庫県生まれ

 

「器と装飾の、主と従という関係を壊す事」

 

これは桝本佳子が長年追いかけているテーマです。

 

今回も器からポケモンが飛び出し、あるいはポケモンが器を切り取った、エネルギッシュでユーモアに満ちた作品が登場しました。

 

本展の企画趣旨を伝えたとき、即座に「ほのおタイプ」と決めた桝本。

 

「単純だけれど炎は焼きものと切り離せない」。

 

そこから穴窯での焼成の検討が始まりました。

 

実は桝本にとって、信楽焼での本格的な制作は今回が初挑戦なのだとか。

 

窯詰め、薪の投げ入れ方ひとつで表情も形状も変わり、そのうえ偶発性も免れないなか、超重量級のリザードンは予想の3倍くらい変形しました。

 

が、「それも穴窯らしい迫力へと繋がったようです。

 

 

 

 

 

器と装飾の、主と従という関係を壊す事

 

 

 

なるほど。

 

それが

形になると

こうなるのか!

 

 

 

はー。

 

 

まともな言葉が出てこない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

信楽焼と言えば。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ほかにも

たくさんの工芸が展示されています

 

 

 

 

 

 

 

 

 

展示のゴールにグッズが売ってるコーナーがありました。

 

なんと、展示作品が売ってたので

 

買いました。

 

デザインが何種類かあったので

ちょっと迷いましたが

 

こちらにしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黄色いスニーカーに合わせて

レースのネックレスとして使いたい。

 

 

 

 

ピカチュウの森

 

 

 

須藤玲子 sUDO Reiko

1953年 茨城県生まれ

 

須藤玲子がデザインディレクターを務めるNUNOの布の魅力の1つは発想力の豊かなこと。

 

本展の初顔合わせでも須藤のセンサーは鋭く、素早くフル回転。

 

「ポケモンずかん」で目に留まったポケモンを次々と観察。

 

そのグラフィカルな特徴、そこに技やタイプなども加味して、さまざまな”ポケモン✕テキスタイル”のイメージを織り成していきました。

 

そして最終的に決まったモチーフは「すごく可愛い、可愛くて気になる」と須藤が繰り返し眺めていたピカチュウ。

 

別のポケモンで素材技法から展示プランまで組み上がった案も出たのですが、「でもやっぱり可愛い」ピカチュウの魅力をテキスタイルで語りたい思いに突き動かされたのです。

 

モチーフの語源はラテン語の「motivus (動かす)」。

 

「可愛い」熱は制作に携わった関係者に広がって、ともに作品のクオリティ向上を目指す力となったようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いやほんと、ピカチュウ、可愛い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2024年9月9日まで

 

熱海のMOA美術館で。

 

まだ間に合う!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この後、巡回するようです。

麻布台ヒルズ ギャラリー / 東京都港区
2024年11月1日(金) ~ 2025年2月2日(日)
松坂屋美術館 / 愛知県名古屋市
2025年4月26日(土) ~ 6月15日(日)
八戸市美術館 / 青森県八戸市
2025年6月28日(土) ~ 8月31日(日)
長崎歴史文化博物館 / 長崎県長崎市
2025年9月12日(金) ~ 11月30日(日)(予定)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

熱海駅前には

足湯もありましたよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最近出会ったこちらのポケモンの絵本

激しくオススメです↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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