車に乗ってお出かけしたときに
トンネル
にはいると
「あ!トンネルだ!
トンネル
トンネル
トンネル
トンネル
まっくら
まっくら
まっくら
まっくら
でた!
おひさまだ!
さあ いくぞ びゅーん」
これ
お決まりのセリフ
誰からともなく
「トンネルトンネルトンネルトンネル」
って
言い出す
例のあの口調で
例のあの口調
とは
わたしがいつも
この絵本を読むときの口調で
のせてのせて
文: 松谷 みよ子
絵: 東光寺 啓
出版社: 童心社
トンネルが長ければ
それだけ
トンネルトンネル
まっくらまっくら
が
長くなる
絵本を読む
ってことは
別におひざに抱っこで絵本を手にして読んでるときだけが
読んでるって
わけではなく
絵本のことばが
生活の中に
入ってくる
別に
トンネルだからって
「トンネルトンネル
まっくらまっくら」
って言わなくたっていい
ぜんぜん、構わない
でも
わたしたちの
共通言語がある
って
けっこう尊いことなんじゃないかな
わたしはそう思う
豊かなことなんじゃないかな
ってね