こんばんは。
今日は「普通」ということについて考えてみたいと思います。
「普通は――でしょ?」「普通に考えればわかることじゃない!」
普段の会話の中で、よく使われる言葉ですね。
でも、この「普通」って何を指すんでしょう?
■フォルス・コンセンサス:自分は「普通」である
社会心理学に「フォルス・コンセンサス(false consensus)」という言葉があります。
これは、自分の選択した考えや行動は、他の選択肢よりも多くの人々と
共通しているとみなす傾向のことです。
つまり、一般的に人は自分の意見や行動が普通であり、多数派であると
みなす傾向にある、という考え方です。
これを踏まえると、何気なく口にしていた「普通」という言葉、
「私だけにしか通用しない『普通』だったかもしれない…」と思いませんか?
■自信を失わない生き方
反対に、他者の「普通に考えればわかるでしょ?!」といったような
言葉に落ち込む必要もないのです。
その人にとっての「普通」は絶対ではありません。
もし、あなたが今いる環境で、周りの人から
「普通じゃない」といった評価を受けているとしても、
そのことで自信を失う必要はありません。
■「普通」という言葉に込められた感情
そもそも「普通」とは何でしょう。
そうであることにどんな価値があるのでしょうか。
ここまでの文脈では、
普通=多数派=望ましい
と捉えられているようですが、なぜ多数派が望ましいのでしょうか。
(1)生物的観点:異端への恐れ
人を含めた動物は、自分(が所属する集団)と異なる者、
つまり少数の異端者を排除しようとします。
これは自分たちの生命を守るための本能です。
確かに、常に争いに溢れ、生命が脅かされるような状況下では、
警戒しすぎることはないでしょう。
しかし、今の人間社会はそうではありません。
少数派に対する嫌悪感・不快感が、本能的なものであると
人々が自覚することができれば、
安易に少数派を排除することが減るのではないでしょうか。
だって、排除する必要がないのですから。
(2)社会的観点:普通=期待通り
そもそも、多くの人が言う「普通」とは、
「平均」や「(実際の)多数派」を意味するわけではなさそうです。
「普通~」という言い方をするとき、
その人は一体何を望んでいるのでしょう。
自分の期待通り、自分と同じ考えに則って
他者が行動することを望んでいるのですね。
先ほど述べたフォルス・コンセンサスに陥っているため、
他者の考えが、ほとんどの場合自分の考えに一致すると
考えてしまっているのです。
だから、人が「普通~」と言っているとき、
その人はあなたが自分の思い通りにならなくて
怒っているだけなのです。
もちろん、指摘される内容には、
知っておくべき社会的規範や慣習的ルールが
含まれている場合も多いです。
指摘内容は復習し、学ぶべきことはきちんと学ぶべきでしょう。
しかし、必要以上に落ち込むことはないのです。
「普通~」という言葉に重要な意味はありません。
■内集団バイアス:偽りの優越性
もう一つご紹介したい社会心理学の用語に
「内集団バイアス」というものがあります。
実際の優劣に関係なく、
自分が所属している集団を
外集団よりも優れていると考える傾向のことです。
これによって、多数派の集団から
個人が攻撃を受けてしまうということがあります。
でも、どんなに非難・攻撃を受けても、
それが優劣・正誤を反映をしているわけではないということを
頭の隅に置いておきましょう。
感情の正体を知ると、コントロールはずっと容易になります。
ふとしたときに、相手や自分の心理状態を冷静に観察してみると
意外な打開策が見つかるかもしれません。
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今日もお疲れさまでした。良い夢を。