新品として販売されている
仕立て上がりの名古屋帯は、
360㎝~370㎝の長さがほとんどです。
しかし、リユースだと
かなり短いものもあります。
自分に合った名古屋帯の長さを知ることで、
・買ったけど短くて巻けない!!
・長すぎて処理しきれない!!
というトラブルはなくなります。
そこで、
今日は、自分に合った名古屋帯の長さを
ご説明します。
名古屋帯の長さを考える時、
①手先 ②胴 ③帯溜り ④太鼓 の
4つの部分に分けて考えていきます。
それぞれの部分について解説していきます。
①手先
帯の巻き始めに肩にかける手先の部分です。
最終的には、お太鼓の中に戻して
太鼓の形をキープするのに
重要な役割を果たします。
※帯が緩まないように
押さえている部分も含みます。
しっかりとお太鼓の形をキープするには、
70㎝ 必要です。
最低でも60㎝はほしいですね。
②胴
胴に二巻きする部分です。
この胴周りの寸法は、個人個人で違います。
着物を着て帯板をした状態で
胴周り一周分を測ってください。
[胴周り寸法 x 2]
が胴部分の寸法になります。
参考に私の寸法は胴周りが 84㎝ でした。
そのため、84㎝ x 2=168㎝ が
私の胴部分の寸法です。
※補整の有り無し、
袷か盛夏かによって変わってきます。
一番太い状態を測ってください。
③帯溜り
胴に帯を巻いた後、
[緩まないように処理する部分]と
枕を背中にのせる時に、
[背中側に溜まる部分]
を足した部分です。
この長さが短いと、
お太鼓山を綺麗に作れません。
綺麗にお太鼓山を作るためには、
55㎝ 必要です。
技術が必要ですが、
40㎝でもなんとかお太鼓にできます。
※帯が緩まないようにする処理は、
・結ぶ
・ねじる
・折る など様々な方法があります。
折る場合の寸法とさせていただきます。
④太鼓
枕をあててお太鼓を作る部分です。
お太鼓の大きさやタレの長さには
好みがありますが、
ここではもっとも一般的な大きさと
させていただきます。
お太鼓を綺麗に作るには、
70㎝ 必要です。
最低でも65㎝はほしいですね。
上記の4つの部分の寸法を足すと
自分に合った名古屋帯の長さが分かります。
自分に合った名古屋帯の長さは、
①70㎝+ ②[胴周り寸法x2]+ ③55㎝+ ④70㎝
です。
私の場合は、
70㎝+168+㎝+55㎝+70㎝=363㎝ です。
これで導き出した長さは、
あくまでも結びやすい長さです。
この長さよりも長い分には、
結ぶことが出来ます。
次は、
最低限必要な長さも考えてみましょう。
初心者の方には、
③の帯溜りはしっかり必要な為、55㎝のまま。
①、④は、多少短くても大丈夫なので、
①は60㎝、④は65㎝で考えます。
最低限必要な長さは、
①60㎝+ ②[胴周り寸法x2]+ ③55㎝+ ④65㎝
です。
ある程度慣れてらっしゃる方は、
③帯溜りを40㎝で考えると
最低限必要な長さは、
①60㎝+ ②[胴周り寸法x2]+ ③40㎝+ ④65㎝
になります。
私の場合は、
60㎝+168㎝+40㎝+65㎝=333㎝
です。
名古屋帯の自分に合った長さ、
最低限必要な長さを
理解することはできましたか?
ここで一つ注意があります。
それは、帯がお太鼓柄の場合です。
お太鼓柄の位置によっては、
必要な長さが変わってきます。
お太鼓柄の場合の長さについては、
また書こうと思います。
最近では、
WEBで簡単にリユース品を購入できます。
計算で導き出した長さを参考にして、
リユース品を楽しんでください。
ありがとうございます。
大澤
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