どうも、はちごろうです。


急死した従兄の遺品整理で何が出たかは今後も言えませんが、
それでは何とも消化不良なので別の話を。


亡くなった従兄は生涯独身でひとりっ子。両親はすでに他界。
遺された親族の大多数は高齢なうえに遠方に住んでおり、
しかもこのコロナ禍なので葬儀に人も呼べない。
結局、動ける親類数人だけでの直葬、
いわゆる火葬だけで通夜・告別式なしということになった。
その火葬場での出来事。


火葬場に集まったのは私も含めて10名ほど。
アラフィフの私が最年少だったので年齢層はかなり高い。
しかも普段あまり会うこともない親族ばかりなので、
元々コミュ障気味の私は控室にいてもやることがない。
しかしテーブルの前でぼーっと座ってるのも何だったので、
部屋の隅に用意してあったポットと急須を使ってお茶を淹れることにした。
ちょうど喉も渇いていたんでね。

ところがここで事件は起きる。
部屋の隅で急須に茶葉を入れ、ポットからお湯を注いで湯呑に茶を注ぐ私。
自分一人だけ飲んでるのも何だったので
ついでにほかの出席者の分も淹れていたところ、
控室に入ってきた叔母が私のところにすっ飛んできて、
「あたしが淹れるから」ともう一つあったポットと急須を用意し、

まるで私から急須を奪うような勢いで茶を淹れだしたのです。
このとき、私は叔母の行動にどうにもモヤモヤしたものを感じたわけです。


こっちは単純に自分が飲みたいから淹れていただけだし、
一人分淹れるのも人数分淹れるのも作業的にはたいして差はない。
それに自分の分だけ用意して他の出席者の分を用意しないと
気が利かないと思われるくらいの社会性は持ち合わせてる。
それにそもそも法事の席で茶を用意するのは女性の役目だという発想が
すでに古臭いわけですよ。「もう令和の時代だぜ!」と。

だから私は自分の茶を用意するついでに人数分淹れいてただけなんだけど、
叔母にしてみればそれが気に入らなかったらしい。
おそらく叔母世代にとって公的な場で出席者のお茶を用意するのは
「女性の役目」だという意識が根強く刷り込まれていて、
それを彼女にとって年少者で、しかも男の私が先んじてやっていることに対し
「沽券にかかわる」と思ったんだろう。


もう、公の場で飲み物を用意する役目は性別に固定せず、
「飲みたいやつ、気が付いたやつが自発的にやる」でいい。
こういう昭和の価値観、従兄と一緒に焼いてくれないかしら?と、
控室の外で居眠りしながら考えていました。