どうも、はちごろうです。


何だか知らないけど早朝サッカーも終ったそうで、
そろそろ日本ではラジオ体操の季節ですね。
うちの町内でもラジオ体操のお知らせが回ってきましたけど、
なぜかやるのは今月中だけみたいです。
8月は大人も子供も忙しいですからね。無理もないですが。
さて、映画の話。




「ジゴロ・イン・ニューヨーク」











「バートン・フィンク」「トランスフォーマー」シリーズで知られる
実力派俳優ジョン・タトゥーロの監督・脚本・主演作。
共演はシャロン・ストーン、バネッサ・パラディ、そしてウディ・アレン。



あらすじ


ブルックリンで祖父の代から続いてきた古書店をたたんだマレーは、
花屋でアルバイトを始めた友人のフィオラヴァンテにある話をする。
マレーはかかりつけの皮膚科の女医でレズビアンのパーカーに
パートナーとのセックスに参加してくれる男性を探してると相談され、
そこで彼はフィオラヴァンテのことを紹介した、というのだ。
驚くフィオラヴァンテに1000ドルの報酬をちらつかせ、
マレーは彼にパーカーと会うことを承諾させる。
見た目は冴えなかったが女性の話を聞く能力に長けたフィオラヴァンテは
パーカーとの逢瀬で報酬の1000ドルの他に500ドルのチップも獲得する。
それに味をしめたマレーはフィオラヴァンテを使ってジゴロ稼業をスタート。
二人はどんどん顧客を増やし、大成功を収めていく。
ある日、息子の頭にシラミが出来たことを知ったマレーは小児科へ向かう。
そこで担当した女性アヴィガルはマレーの元顧客の娘さんだった。
厳格なユダヤ教徒で、夫の死後ずっと喪に服していた彼女に
あろうことかマレーはフィオラヴァンテと会うことを勧める。
セラピーと称してフィオラヴァンテと会うことになった彼女は
彼に背中をマッサージされたことで泣き出してしまう。
それをきっかけに二人はまるで恋人同士のように逢瀬を重ねるが、
アヴィガルの幼なじみで厳格なユダヤ教徒のドヴィが
この状況を密かに監視していたのだった。




モテの基本は容姿にあらず?



監督・脚本は主演も務める俳優ジョン・タトゥーロ。
コーエン兄弟の代表作の一つ「バートン・フィンク」で主演を務め、
一時期はコーエン兄弟作品の常連でした。
その後もインデペンデント系の作品を中心に活躍して、
最近は「トランスフォーマー」シリーズにも出演してるという、
映画ファンにはおなじみの実力派俳優ですね。
そんな彼が今回3度目の監督作として作ったのが本作。
ひょんなことからジゴロ家業を始めることとなった男性の話なんだけど、
お世辞にも女性を惹きつけるような容姿ではないんですね、彼は。
でもこれが観てるとそれなりにかっこよく見えてくるんですよ。
実は昨日、ツイッターで女医の宋美玄さんがつぶやいてたんですが、
「女は男の髪の毛なんかどうでもいい。髪の毛がいっぱい生えてても
 キモいオッサンが乗ってくるとか嫌なんです。
 男は大きさにこだわるけど、誰についてるかなんです」と。
この発言が全ての女性にあてはまるわけではないとは思いますが、
例えば数々の男を手玉に取ってきた女性が逮捕されて手配写真が世に出た時、
「え!こんな人が?」と思うことは多々あるわけですわ。
だから「異性を惹きつける極意」は容姿だけではないわけですよ。
確かに見た目を重視する人はいますがそれが全てではない。
むしろ相手の話をきちんと聞けるとか、さりげなく気遣えるとか、
そういった細かい部分が実はモテに繋がるのではないか、と。
個人的には他人に愛されるために一番重要なのは「清潔感」だと思います。
多少容姿がまずくても、小ざっぱりとしてればなんとかなるし、
最低限挨拶が出来る、みたいな了見の清潔さみたいなのの方が大事かと。




アレンを起用して「どうかしちゃった」ような・・・



さて、本作はアメリカ映画界を代表する巨匠監督ウディ・アレンが
久しぶりに俳優として他人の監督作品に出演してることが話題なんですが、
パンフレットを読むと監督のジョン・タトゥーロにかなりアドバイスしてるっぽい。
舞台がニューヨークで、登場人物は文化的民度が高くて、
BGMにはジャズが流れてて、ウディ・アレンが出てて・・・。
これ、ほとんどウディ・アレンの映画じゃん!って感じなんですよ。
もう、エンドロールが下から上にスクロールするのが不自然なくらい。
途中から一生懸命ジョン・タトゥーロらしさを探してみたんですが、
なんかあまりにもアレン映画と材料が似通い過ぎてて
彼独自の世界というものが見えてこなかったです。
同時に、本作の肝となるヒロインのアヴィガルの暮らしてる地域、
つまり厳格なユダヤ教コミュニティについてあまり説明されないんですよ。
主人公の一人であるマレーもユダヤ教徒なんですが
アヴィガルの宗派からするとかなり規律を守らない罰当たりな人物で、
それがためにクライマックスでひと騒動持ち上がるんですが、
彼女たちの生活についてパンフレットに少しでも説明してくれれば
もう少し本作の面白さが理解できたように感じます。


とはいえ、本作は知的雰囲気にあふれた大人のコメディで、
愛すべき小品ではありますね。
ウディ・アレンっぽい作品が好きな方は楽しめると思います。



[2014年7月13日 TOHOシネマズ シャンテ 2番スクリーン]





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