どうも、はちごろうです。

さて、明日はついに第84回アカデミー賞の授賞式ですね。
今年もさまざまな作品が候補にのぼっていますが、
今回も直前予想をやってみたいと思う。
では発表順に助演女優賞から。


【助演女優賞】

本命 オクタヴィア・スペンサー  「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」
対抗 ジェシカ・チャステイン  「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」
穴  メリッサ・マッカーシー 「ブライズメイズ(原題)」


今回のオスカーレースは、60年代のアメリカ南部を舞台に
出版社に勤める新人女性記者と黒人メイドの絆を描いた
「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」が、
女優賞候補の台風の目になっていて、
助演女優賞候補は毒舌家の黒人メイド・ミニーを演じた
オクタヴィア・スペンサーが一歩リード。
それを同じく「ヘルプ」でKYな白人女性を演じたジェシカ・チャステインと、
「ブライズメイズ」で主人公とともに新婦の介添え人を務める女性役の
メリッサ・マッカーシーが追う形といったところか。


【助演男優賞】


本命 クリストファー・プラマー  「人生はビギナーズ」
対抗 マックス・フォン・シドー 「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」


今年の助演男優賞部門は、ゲイをカミングアウトした父親を演じた
「人生はビギナーズ」のクリストファー・プラマーが
賞レースの当初から独走態勢を取っていたんですが、
主人公の少年の祖母のアパートに住む口の利けない老人を演じた
「ものすごく・・・」のマックス・フォン・シドーが追い上げてきて
目下この二人のベテラン俳優の一騎打ちといった様相。
おそらくこの二人のどちらかといったところですが、
下馬評の圧倒的な優勢と、同性愛者役というオスカー受けの良さもあり
今回はクリストファー・プラマーで決まりでしょう。


【主演女優賞】

本命 ヴィオラ・デイヴィス  「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」
対抗 ミシェル・ウィリアムズ  「マリリン 7日間の恋」
穴  メリル・ストリープ  「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」


主演女優賞部門に関してはここで今回唯一賭けに出ます。
下馬評では英国初の女性首相マーガレット・サッチャーを演じた
「マーガレット・・・」のメリル・ストリープが最有力となってますが、
まずメリルはすでに2本オスカーを獲っていること、
そして作品自体があまりヒットしなかったことを考慮して本命から外しました。
そこで過去にノミネート経験があり、まだオスカーを獲っていない候補者を探すと、
主人公の女性記者に黒人メイドの本音を語るメイド役を演じた
「ヘルプ」のヴィオラ・デイヴィスと、
伝説のスター女優マリリン・モンローを演じた
「マリリン・・」のミシェル・ウィリアムズのどちらかということになるが、
「ヘルプ」の方が作品自体がヒットしていることを考慮して
今回はヴィオラ・デイヴィスが受賞するのではないかと思います。


【主演男優賞】

本命 ジョージ・クルーニー  「ファミリー・ツリー」
対抗 ジャン・デュジャルダン  「アーティスト」


主演男優賞部門はハワイを舞台に家庭崩壊の危機に立たされた男を演じた
「ファミリー・ツリー」のジョージ・クルーニーと、
1920年代のハリウッド黄金時代のスターを演じた
「アーティスト」のジャン・デュジャルダンの一騎打ち。
下馬評から考えればどちらも甲乙付けがたいんだけど、
ハリウッドの映画製作者が投票権を持っていることを考えれば
馴染みのないフランス人俳優よりも身内に投票しようという意識が働く可能性も。
ということで、今回はジョージ・クルーニーを本命に推します。


では最後は作品賞と監督賞候補を一挙に・・・


【監督賞】

本命 ミシェル・アザナヴィシウス  「アーティスト」
対抗 アレクサンダー・ペイン  「ファミリー・ツリー」
穴  マーティン・スコセッシ  「ヒューゴの不思議な発明」


【作品賞】

本命 「アーティスト」 (4月7日公開予定)
対抗 「ファミリー・ツリー」 (5月17日公開予定)
穴  「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」  (3月31日公開予定)
大穴 「ヒューゴの不思議な発明」 (3月1日公開予定)


実は今回のアカデミー賞は、圧倒的な支持を集めた大本命というものがなく、
複数の秀作に票がバラけたという様相を呈しているんですが、
そんな中で今年は1920年代のサイレントからトーキーに移行する時代に
人気俳優と新人女優の人生が交錯する様子を
モノクロ・サイレントで描いた「アーティスト」と、
ハワイを舞台に、仕事ばかりで家庭を顧みなかった弁護士が
妻のボート事故をきっかけに家族の再生に乗り出す姿を描いた
「ファミリー・ツリー」が一歩抜け出しているといった状況で、
そのあとを1960年代の人種差別が根強い南部の町を舞台に
新人女性記者と黒人メイドの絆を描いた「ヘルプ」と、
1930年代のパリを舞台に、父を亡くして駅で隠れ住む少年が
父の遺したからくり人形の謎を解くファンタジー「ヒューゴ」が
追うような展開となっている。
この中で「アーティスト」は興行的に成功を収めたわけでもなく、
知名度のあるスターやスタッフがいるわけでもないのだが、
アカデミー会員の平均年齢60歳以上の白人男性だということを考えれば、
古き良きハリウッド黄金時代に対する愛に満ち溢れたこの作品に対して
年配の会員の票が集まるのはかなりの確率で予想ができるのではないだろうか。
そして監督賞もアレクサンダー・ペインやスコセッシを抑えて
「アーティスト」のミシェル・アザナヴィシウスが獲得するのではないかと思う。


といったわけで、主要部門の僕の予想はこんな感じ


【作品賞】 「アーティスト」
【監督賞】 ミシェル・アザナヴィシウス 「アーティスト」
【主演男優賞】 ジョージ・クルーニー 「ファミリー・ツリー」
【主演女優賞】 ヴィオラ・デイヴィス 「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」
【助演男優賞】 クリストファー・プラマー 「人生はビギナーズ」
【助演女優賞】 オクタヴィア・スペンサー 「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」


さて、授賞式は日本時間で明日の午前中からスタート。
どのような結果になるのか、楽しみです。