どうも、はちごろうです。

映画監督の森田芳光さんが急性肝不全で亡くなった。
享年61歳。あまりにも早すぎる死だった。

「の・ようなもの」や「家族ゲーム」などの作品で
新進気鋭の若手映画監督として注目を集めていた頃、
僕はまだ小学生だったんで実は彼に対してちっとも思い入れがない。
(とはいえ、「の・ようなもの」はビデオで観たことがある。
 ただ、森田監督だから観たというよりも
 落語の世界を描いているという点と、
 まだ若きコサキンの二人が出ていたからだったけど)

とはいえ、作品は何だかんだいって9本観てる。
中学のとき初めて友達だけで観に行ったのが「そろばんずく」。
もちろん森田監督目当てではなく、とんねるず目当てだった。
「39 刑法三十九条」「(ハル)」「失楽園」から、
「阿修羅のごとく」「間宮兄弟」「椿三十郎」「武士の家計簿」に至るまで
観てることは観てるんだけど作風に統一感が持てないというか、
最後まで「森田監督の作品を観ている」という実感を持てなかった。

で、訃報に対してコメントを書いてるは多いけど、
結構忘れてるのが映画「バカヤロー!」シリーズ。
ちょうどこのシリーズが始まった頃に映画の面白さに目覚めたので、
実は森田監督というとどの作品よりもこのシリーズが思い浮かぶ。
遠距離通勤のために恋愛もままならないOLや、
英語が出来ないことで肩身の狭い思いをするサラリーマン、
家電量販店でAV機器選びに翻弄される若夫婦など、
日常の些細な出来事から怒りを爆発させるまでを描くオムニバス映画。
監督ではなく製作総指揮という立場だったから
意外に忘れている人も多いんだろうけど、
ついさっきウィキペディアで調べてみたら、
このシリーズで「告白」の中島哲也監督がデビューし、
劇作家・女優の渡辺えりさんも監督していることを知ってビックリ。
爆笑問題の大田さんが監督として参加してたことは知ってたけど、
いまにして思えば結構豪華なメンツだった。

パソコン通信の世界を描いた「(ハル)」に憧れて
ハンドルネームを「ハル」にした女性は多かったよなぁ、そういえば。

まぁ、なんだかんだいって長きに渡り
ボクら映画ファンを楽しませてくれたことに違いはなく、
61歳という若さでの死は明らかにもったいない、
まだまだ楽しませて欲しかったと感じる次第です。

改めまして、謹んでご冥福をお祈りいたします。