どうも、おささです。
2010年の映画ベストテンも発表し終わったし、
本格的に今年の作品の話をしていきたいと思います。
では、早速2011年公開作品の1本目。
「アンストッパブル」
実際に起きた列車暴走事件を題材にしたパニックドラマを
デンゼル・ワシントン×監督トニー・スコットの黄金コンビで映画化。
ペンシルベニア州ウィルキンスのフラー操車場から
最新鋭の貨物列車777号が出発した。
だが運転士が操車場内のポイントを変えようと列車から降りた途端、
ブレーキ操作が不完全だったためギアがアクセルに入ってしまう。
しかも運悪く自動ブレーキのプラグが抜けたままの状態だったため
列車はそのまま運転士を残したままスピードを上げて操車場を出発。
無人のまま加速を続ける列車は社会科見学の小学生を乗せた列車を
間一髪のところでかわしてさらにスピードを上げていくのだった。
列車には燃料ほかに揮発性の高い化学物質が積荷として乗っており、
軽く町一つを壊滅させるだけの威力を持ったミサイルと化していた。
そんな中、たまたま現場に居合わせた
ベテラン機関士のバーンズと新米車掌のコルソンの二人が、
列車の後ろから自分たちの運転していた機関車両を連結させ、
逆方向に牽引することで列車を減速させることを思いつく。
監督はトニー・スコット。僕の今年の映画始めを飾った作品
「ロビンフッド」のリドリー・スコット監督の弟である。
代表作はトム・クルーズを一躍スターにした「トップガン」がある。
兄のリドリー・スコットが大作映画を連発しているのと対照的に、
弟のトニーは、A級とB級の中間ぐらいの作品を量産している。
彼はいわば「職人監督」といったところだろうか。
ここ最近の彼の作品にはちょっとした癖というか、特徴がある。
まず手持ちカメラによる不安定なアングルと
登場人物に対して意表を突くズーム撮影の多用。
もう一つは俳優の周りにカメラ移動用のレールを360°敷いて
廻り込むように人物の演技を撮影する。
そしてそれらの撮影素材を数秒から十数秒単位でカット割りして、
作品に緊張感とスピード感を持たせるといった感じ。
で、今回のこの作品もよく言えば「お家芸」。
悪く言えば「ワンパターン」なんだけど、
なんだかんだ言ってもそれなりに飽きずに見続けることが出来るのは
こうしたMTV的な撮影方法の効果を熟知しているからなんだろう。
でも物語自体は、実話をもとに作られているとはいえ、
結構ツッコミどころは満載なわけですよ。
例えばマスコミの過熱報道や情報収集能力の描写がやりすぎ。
暴走する列車のすぐ近くまで寄って撮影してるかと思えば、
事件発覚直後に暴走させた運転士を写真付きで報道したり。
極め付けなのは映画のクライマックスシーンで出てくる急カーブ。
高架上の線路が右に大きくカーブしていて、
その外側には巨大な燃料タンクがいくつも設置されている。
もしそこを最高速度で突っ込んだら間違いなく列車は外側に脱線。
燃料タンクの上に落ちて大惨事に・・・ってなことなんだけど、
周辺住民が地元警察の誘導により続々と避難してるなか
報道陣はその目と鼻の先で生中継してるわけですよ。
こいつらこそ事の重大さをわかってない!って感じで
僕はちょっと冷めてしまいましたね。
それと、これはちょっと致しかたないことではあるんですが、
暴走中の列車にスピード感が感じられないんですよ。
一応、作品の中では時速70マイル、
約110kmってことになってるんですが、
どう考えても40kmぐらいで走ってる。
それでもさらに遅く見えるシーンがあるんです。
真の主役である肝心の列車のスピードが遅く見えるので
やはり緊張感がいまいち盛り上がらなかったですねぇ。
まぁ、結論を言えば出来としては確かに「ぬるい」です。
でもこのくらいの「ぬるさ」の方が
娯楽映画としてはちょうどいいかもしれないですね。
最近のハリウッドで流行りのアクション大作のように
社会問題を絡めて小難しいこと言わないし、
ポップコーン片手に1時間半暇をつぶすには
ホント最適な一本でした。
2010年の映画ベストテンも発表し終わったし、
本格的に今年の作品の話をしていきたいと思います。
では、早速2011年公開作品の1本目。
「アンストッパブル」
実際に起きた列車暴走事件を題材にしたパニックドラマを
デンゼル・ワシントン×監督トニー・スコットの黄金コンビで映画化。
ペンシルベニア州ウィルキンスのフラー操車場から
最新鋭の貨物列車777号が出発した。
だが運転士が操車場内のポイントを変えようと列車から降りた途端、
ブレーキ操作が不完全だったためギアがアクセルに入ってしまう。
しかも運悪く自動ブレーキのプラグが抜けたままの状態だったため
列車はそのまま運転士を残したままスピードを上げて操車場を出発。
無人のまま加速を続ける列車は社会科見学の小学生を乗せた列車を
間一髪のところでかわしてさらにスピードを上げていくのだった。
列車には燃料ほかに揮発性の高い化学物質が積荷として乗っており、
軽く町一つを壊滅させるだけの威力を持ったミサイルと化していた。
そんな中、たまたま現場に居合わせた
ベテラン機関士のバーンズと新米車掌のコルソンの二人が、
列車の後ろから自分たちの運転していた機関車両を連結させ、
逆方向に牽引することで列車を減速させることを思いつく。
監督はトニー・スコット。僕の今年の映画始めを飾った作品
「ロビンフッド」のリドリー・スコット監督の弟である。
代表作はトム・クルーズを一躍スターにした「トップガン」がある。
兄のリドリー・スコットが大作映画を連発しているのと対照的に、
弟のトニーは、A級とB級の中間ぐらいの作品を量産している。
彼はいわば「職人監督」といったところだろうか。
ここ最近の彼の作品にはちょっとした癖というか、特徴がある。
まず手持ちカメラによる不安定なアングルと
登場人物に対して意表を突くズーム撮影の多用。
もう一つは俳優の周りにカメラ移動用のレールを360°敷いて
廻り込むように人物の演技を撮影する。
そしてそれらの撮影素材を数秒から十数秒単位でカット割りして、
作品に緊張感とスピード感を持たせるといった感じ。
で、今回のこの作品もよく言えば「お家芸」。
悪く言えば「ワンパターン」なんだけど、
なんだかんだ言ってもそれなりに飽きずに見続けることが出来るのは
こうしたMTV的な撮影方法の効果を熟知しているからなんだろう。
でも物語自体は、実話をもとに作られているとはいえ、
結構ツッコミどころは満載なわけですよ。
例えばマスコミの過熱報道や情報収集能力の描写がやりすぎ。
暴走する列車のすぐ近くまで寄って撮影してるかと思えば、
事件発覚直後に暴走させた運転士を写真付きで報道したり。
極め付けなのは映画のクライマックスシーンで出てくる急カーブ。
高架上の線路が右に大きくカーブしていて、
その外側には巨大な燃料タンクがいくつも設置されている。
もしそこを最高速度で突っ込んだら間違いなく列車は外側に脱線。
燃料タンクの上に落ちて大惨事に・・・ってなことなんだけど、
周辺住民が地元警察の誘導により続々と避難してるなか
報道陣はその目と鼻の先で生中継してるわけですよ。
こいつらこそ事の重大さをわかってない!って感じで
僕はちょっと冷めてしまいましたね。
それと、これはちょっと致しかたないことではあるんですが、
暴走中の列車にスピード感が感じられないんですよ。
一応、作品の中では時速70マイル、
約110kmってことになってるんですが、
どう考えても40kmぐらいで走ってる。
それでもさらに遅く見えるシーンがあるんです。
真の主役である肝心の列車のスピードが遅く見えるので
やはり緊張感がいまいち盛り上がらなかったですねぇ。
まぁ、結論を言えば出来としては確かに「ぬるい」です。
でもこのくらいの「ぬるさ」の方が
娯楽映画としてはちょうどいいかもしれないですね。
最近のハリウッドで流行りのアクション大作のように
社会問題を絡めて小難しいこと言わないし、
ポップコーン片手に1時間半暇をつぶすには
ホント最適な一本でした。