どうも、おささです。

年末年始、いろいろとイレギュラーな作業が続いたため
体調というか、思考の調子が悪いです。
簡単に言うとネガティブに振れてる感じというか。
その上、人と喋ってる途中でオチを忘れる。
特に話をわき道にそらすと途端に忘れる。
これ、このまま忘れっぱなしになったらどうしよう?って感じです。
さて、早速映画の話を。

「ロビン・フッド」

これまでも何度も映画化されたイギリスの有名な義賊の物語を
ラッセル・クロウ主演、リドリー・スコット監督の黄金タッグで描く。
12世紀。イングランド王リチャードが指揮した十字軍遠征に
ロビン・ロングストライドという弓の名手が参加していた。
しかし戦いのさなかにリチャード王が不慮の死を遂げ、
ロビンは数人の戦友と共に戦地を逃げ出した。
一方、亡きリチャード王の王冠を国に届ける兵士ロクスリーたちは
フランスのスパイ・ゴドフリーの闇討ちに遭っていた。
そこに偶然遭遇したロビンたちはゴドフリーを追い払うが、
ロクスリーは絶命。ロビンは瀕死の彼から一本の剣を託され、
それをノッティンガムの領主をしている父に届けてほしいと頼まれる。
リチャード王亡き後、王位は末の弟のジョンに継承される。
ジョンはそれまでリチャード王に仕えていた摂政マーシャルを解雇し、
幼なじみのゴドフリーを新しい腹心に付ける。
ゴドフリーの進言によりジョン王はこれまで以上の増税政策を実施。
北部の領主たちに兵を派遣してまで強制徴収を行った。
ゴドフリーは、この圧政により北部の領主たちが反乱を起こして
内乱状態になったところをフランス軍に攻め込ませようとしていた。
その頃、ロビンたちはノッティンガムに到着する。
盲目となった領主のウォルターに剣を返したところ、
彼はこの地を悪徳非道な代官から守るため
娘マリアンの夫として振舞ってほしいと願い出るのだった。

過去、何度も映画化された盗賊王子の物語。
個人的に映画館で観たものだとケビン・コスナーが主演したものが
一番新しいものだったと記憶している。それでも約20年ほど前。
20年も前の話だから当然記憶もあいまいで、
どんな物語だったかほとんど忘れてしまっていたんだけど、
確か暴君に家族を殺されて、復讐のために森に住む連中と手を組み、
義賊として名をあげていくって感じだったような・・・。
ということで、部屋の中から20年前に公開された
コスナー版「ロビン・フッド」のパンフを調べたんだけど、
コスナー版は主人公のロビンがノッティンガムの領主の息子で、
父親に反発して十字軍遠征に参加。いろいろあって帰ってくると
悪代官に両親が殺されて領地が乗っ取られていたって話。
そこから彼は森に逃げ込んで、
領地を追われて森で暮している人々と共に
義賊として頭角を現していくって話だった。
そうしたケビン・コスナー版は純粋な勧善懲悪もので
肩の凝らない夏の娯楽大作って感じだったんだけど、
今回のラッセル・クロウ版は物語をいちから再構成して
一人の弓使いが伝説の義賊になるまでを描く、
一種のリーダー論的な作品になっていた。
だからそれまでのロビン・フッドとはほぼ別物の話でした。

まず、主役のロビンの人物造形というか、見た目がかなり違う。
いままでのロビン・フッドは弓使いだけあってスピード感重視。
だからどちらかというと細身で瞬発力がありそうなタイプなんだけど、
今回のラッセル・クロウ版はとても機敏には見えないけども
圧倒的な迫力のある感じ。放つ弓もどこか重そうというか。
そんなロビンがひょんなことから領主の息子として振舞うことになる。
そこから彼は持ち前の行動力を発揮して領地を救っていく。
この自ら率先して行動を起こし信頼を得ていくロビンの姿と、
自らは何もせず増税ばかり要求するジョン王の姿を交互に描くことで、
リーダーに必要なものは何かを自然と見せていく。
そうした物語の深みが増したことでアクションが減ったわけではなく、
アクションシーンもきちんと盛り込まれていく。
だがどこかゲリラ戦的な戦い方だったロビン・フッド映画と違い、
今回は合戦シーン中心でそもそも戦いのスタイルが違う。
しかも演出は合戦シーンを撮らせたらトップクラスのリドリー・スコット。
実に見ごたえのあるアクションシーンだった。

今年の正月映画の中ではトップレベルの出来ですね。
昔はこうしたアクション大作って盆暮れになると
必ず1本は公開されていたんだけどね。
久しぶりにハリウッド大作の風格を持つ映画で年を始められました。
いやー、結構結構。