国宝 園城寺新羅善神堂 | 死ぬまでにすべての国宝を肉眼で見る

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2023年12月現在の国宝の総数1,137件。そのうち、美術工芸品906件。これをすべて肉眼で見ようという計画です。関西中心の情報をお届けします。

滋賀県は大津市にあります、国宝 園城寺新羅善神堂 


へ行ってきました(^_^)/

新羅善神堂 は、園城寺(三井寺)を守護する鎮守社(ちんじゅしゃ)ですが、三井寺の境内からは外れた場所にあります。

私は、京阪大津市役所前駅から、歩いて向かいました。
Google Mapを使って、10分ほどで到着です。
国宝 新羅善神堂 は、瑞垣(すい/みずがき)に囲まれた中に、ひっそりと佇んでいました。
門が閉められていて、瑞垣の中には入れないようです。
それでは、レポートします。



・国宝 園城寺新羅善神堂(おんじょうじしんらぜんしんどう)

南北朝時代 貞和3年(1347年)頃の作。

足利尊氏の寄進によるものと、伝わります。
三井寺の鎮守社として、内部には智証大師 円珍を守護する、国宝 新羅明神像が安置されています。この新羅明神像は見た目にも異形……なかなかの秘仏で、私もお目にかかったことはありません。

さて、話しを新羅善神堂へ戻しましょう。
名前に、新羅善神"堂"と、お寺のお堂を表す「堂」が付いていますが、神社建築なので、お社(やしろ)です。

流造りの檜皮葺きの屋根を持つ、桁行(けたゆき/横幅)3間、梁間(はりま/奥行)3間の建物です。


とは、切妻屋根の一方をすべり台の様に延長し、向拝(こうはい/むかいはい)を付けた屋根です。
↑瑞垣の隙間から撮ったので、手前の柱が邪魔ですね。
切妻屋根で、梁間が①②③の3間、向拝が付いているの、わかりますか?

正面から見てみましょう。
↑桁行3間には、明かり採り障子が入った、引違い戸が嵌め込まれています。

お社としては、華美な装飾もなく、シンプル イズ ベストです(^_^)
↑軒下は、垂木の部材が新しいので、かなり補修が入っていることがわかりますね。
↑向拝の垂木なんて、全部新調されてます。
↑軒を支える肘木(ひじき)も、舟肘木(ふなひじき)でシンプルなもの。
↑欄間の透かし彫りが、唯一といってもいい装飾です。


塀の中に、入れる機会はあるのでしょうか?
↑あっ、唐破風は、門の屋根です。

レポートは、以上で〜す(^_^)/~~