に行ってきました(^_^)/
こちらでは、現在「新春名宝展」と銘打って、寺宝の展示が行われています。
お正月の「新春名宝展」では、国宝 扇面法華経冊子が出展されるのが恒例になっています。
新春にふさわしい華やかなテーマですね。
四天王寺 さんの名宝展のパンフは、いつも立派なんですよね〜(^_^)
展示されている国宝は、
・国宝 扇面法華経冊子より
巻七扇11「市場図」(1/1~14)
・国宝 懸守より
「桜折枝文」(1/1~18)
の、2件です。
では、レポートします。
・国宝 扇面法華経冊子より
巻七扇11「市場図」(1/1~14)
扇形の料紙に下絵を描き、その上に法華経の経文を書いたものです。
いわゆる"装飾経"の1種です。
上の画像は見開きの状態で、たたむとこの半分になります。
このような絵とお経が書かれた料紙を、いくつか綴じた"冊子本"なので、扇面法華経冊子と呼ばれています。
四天王寺では、この扇面法華経冊子を5冊保有しています。
「法華経」巻一
「法華経」巻六
「法華経」巻七
「無量義経」
「観普賢経」
の5冊です。
今回は、その中から「法華経」巻七のうち、「市場図」の展示です。
まず、特徴的なのはお経の書き方。
お経は縦書きなので、扇型の紙に書いていくと、同じ大きさの文字だと書ききれないんです。
扇の端から中央の要(かなめ)に行くにしたがって字を少しずつ小さくしていっているという……芸の細かさを細かく見てみましょう(^_^)
もう一つの特徴は、下絵の上に経文を書くことに由来するのですが、下絵の「黒」の部分に墨で経文を書くと、黒同士で見えなくなることの解決策です。
次は、下絵を見ていきましょう。
扇面法華経冊子は、平安時代の他の装飾経と違って、貴族たちのきらびやかな生活以外に、市中の人たちの生活場面を描いているのも特徴です。
今回展示の〈市場図〉も、市場の賑やかな様子が描かれています。
画像左から、①笠をかぶった黄色い衣の女性②扇を頭にかざした女性③笠をかぶった女性④横を向いた女性です。
高貴な女性の必須アイテム"扇"を持っていて、顔は引目鉤鼻(ひきめかぎばな)で描かれています。高貴な人物は引目鉤鼻で描かれます。
さて、市場では何が売られているのでしょうか?
床には四角いカゴに入った、丸いスイカみたいなのも見えます。瓜でしょう。
セレブ女子たちが、街にショッピングに出掛けた様子です。
平安時代の日常が伺い知れる、楽しい画面です\(^o^)/
今回の展示では、たたんだ状態でこれを保管しておく"カバー"も併せて展示してありました。
このカバーは初めて見ました(^o^)
カバーなんてあるんだ〜
しかし、残念ながら展示は1/14で終了しましたm(_ _)m
・国宝 懸守より
「桜折枝文」(1/1~18)
「懸守」とは、昔の人が首から懸けていたアクセサリー(御守り)と考えられています。
珍しい美術工芸品で、国宝ではこの四天王寺の1件(7点)と、熊野速玉大社の国宝 古神宝類に1点だけが、指定されています。
現在は、丸で囲った「桜折枝文」を展示しています。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20230115/14/osapon-ok/71/a8/j/o1001089015230164275.jpg?caw=800)
↑「桜折枝文」の形状は、俵型を五つ積み重ね、断面が桜の花びらを模すようデザインされています。
懸守本体は木製で、その上に豪華な錦が貼られています。錦の劣化がありますが、7つの中では良く残っている方です。
細かく見てきましょう。
そして、桜を透かし彫りした精緻な金細工があしらわれています。桜の花の中には八重桜もあり、薄い銀を三重に重ねて表現しています。
凄い超絶技巧です。単眼鏡でじっくり見てくださいね♪
しました。
その仏龕を3Dプリンタで出力したものをベースに、復元模造したものも展示されています。
仏像の大きさは3cmほど。それを分解せずに再現させる現代技術スゲー(^o^;)
懸守「桜折枝文」は1/18まで展示されてますので、現物を見に行って下さい。
また、1/19~2/5には、「花菱七宝文」に展示替えされます。
以上です(^_^)
昨年末は、遠出することが多く、出費がかさみ過ぎてしまいました……
そこで、今月は近場での国宝鑑賞が中心です。