鳥取県立博物館で、国宝 慈恩大師像を見る | 死ぬまでにすべての国宝を肉眼で見る

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2024年9月現在の国宝の総数1,143件。そのうち、美術工芸品912件。これをすべて肉眼で見ようという計画です。関西中心の情報をお届けします。

鳥取県立博物館 


へ、行ってきました(^_^)/


大阪からは、スーパーはくと 


を利用。乗換なしの直通です。
振子式の気動車ってヤツに初めて乗りましたが、快適でした(^o^)

JR鳥取駅からは、地域コミュニティバスの"くる梨(くるり)"……いわゆる100円バスを利用します。(時刻表 


です(^_^)

10分ほどでバス停「仁風閣・県立博物館」に到着。
現在、こちらで開催中の特別展「三蔵法師が伝えたもの 


」で、国宝が1件展示されているので、見に行きました。

展覧会は、2階の展示室を、3室使っての展示でした。

法相宗の鼻祖 玄奘三蔵、宗祖 慈恩大師、そして法相宗の大本山 薬師寺、この一連の繋がりがベースとなっていました。

"鼻祖(びそ)"って、初めて聞きました(^_^;)
中国では、神様が動物を作るとき、鼻から作り始めたという言い伝えがあり、物事を最初に始めた人を、"鼻祖"というそうです。
なので、法相宗では玄奘三蔵を"鼻祖"と呼ぶそうですよ。
さて、西遊記で有名な"三蔵法師 玄奘"ですが、彼が求めた「唯識思想」は、4〜5世紀にインドの僧 無著(むしゃく)と世親(せしん)の兄弟により大成されました。
↑モックンの孫悟空……そんなのあったっけ?(ちなみに三蔵法師は宮沢りえ)
「西遊記」は、三蔵法師が3人(3匹?)のお供とともに唐を出発、大冒険を経てインドにたどり着き、そこで、ありがたいお経etcを手に入れるというお話し。そのお経の中でも"大般若経"は、600巻もありました(*_*;
唐に帰国した玄奘三蔵法師は、さっそく"大般若経"を中国語に訳します。
その600巻の"大般若経"のエッセンスを、わずか262文字にまとめたのが"般若心経"。私達がよく読む"般若心経"の大半は、この時、玄奘三蔵が訳したた"玄奘ver"だそうです。

その玄奘三蔵の弟子が、慈恩大師 窺基(きき)です。

前置きが長くなりましたね(^_^;)



・国宝 慈恩大師像

薬師寺所有の国宝。平安時代(11世紀)の作。

縦160×横130cmほどの大きな絵で、軸装されています。
↑キリリッとつり上がった眉と、大きく見開いた目が、印象的な絵です(^_^)
元気な小学生みたいにハツラツとしています。
なんと、昭和44年に瞳を補筆しているそうです。(文化財は現状維持が基本じゃなかったのか?)
↑牀座(しょうざ)に座し、前には水瓶と沓(くつ)を置いていますね。
ここでは、手の組み方に注目。
↑手の甲を上にして組んでいます。
キャイ〜ンのポーズです(^_^)
右手首に透明な数珠をつけています。手首、太っといなぁー
↑全体的に赤茶系の色合いですが、左肩に掛かる布の朱が鮮やかです。
袈裟は淡い緑系の色合いですが、絵の具の剥落が激しいですね。
↑右側にあるのは、家具なのか文房具なのか?珍しい調度です。筆架と円硯?を乗せた台のように見えます。
小さい童子の像も乗ってますね。陶器に見えるので、もしかして水滴かな?


その他、薬師寺の国宝 東塔の心柱に安置されていた"仏舎利容器"や、その東塔内に安置されていた"塑像(そぞう)"のいくつかが展示されていました。でも、元の形がわからないほどボロボロでした。
法隆寺の国宝 五重塔に安置されている、国宝 塑造塔本四面具とは比べ物になりません。(単独で美術工芸品として国宝指定されているだけのことはある……)


には、来月行くつもりなので、予習にちょうど良かったです。

その後は、1階の常設展を見ました。
↑やはり、鳥取の国宝といえば、
国宝 投入堂。「日本一危険な国宝」として有名ですね(^o^)
私、まだ行ったことないんですよね〜
行ってみたいなぁ〜

↑JR鳥取駅行きの、バスの時刻表。
帰りも"スーパーはくと"です。
↑ヘッドカバーにも、投入堂がっ!
↑トイレの前のポスターも!

"投入堂"推しスゲーな……