大徳寺「京の冬の旅」国宝 方丈と国宝 唐門 | 死ぬまでにすべての国宝を肉眼で見る

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2023年12月現在の国宝の総数1,137件。そのうち、美術工芸品906件。これをすべて肉眼で見ようという計画です。関西中心の情報をお届けします。

京都にあります禅宗寺院、お茶と一休さんでお馴染み、大徳寺へ行ってきました(^-^)/
いゃぁ、コロナウイルスの関係でガラガラでした(^_^;)
家の近所のマクドナルドの方がよっぽど人が多いですよ。

さて、今回は「京の冬の旅」の特別公開で、国宝の方丈・唐門、それに重文の法堂が公開されているので訪問した次第です。
では、レポートしていきますね(^o^)

国宝 方丈へは、↑の重文でもある庫裡から入ります。
ここからは、撮影厳禁です(*_*)


まずは、国宝 方丈(ほうじょう)から。

秋の本坊曝凉に過去2回訪れているので、目新しくは無いんですが、南側の部屋の狩野探幽の襖絵が見られます。
曝凉の時のように、部屋の中に入ることはできないので、縁側から遠目で見ることになり、若干もの足りません(^_^;)
しかし、曝凉の時は襖絵の前に、宝物の掛け軸が掛かっていて、襖絵を見る障害になるんですよね~一長一短あります。
方丈は6部屋が一般的だそうですが、ここ大徳寺では8部屋あります。
これは、大徳寺の開祖 大燈国師の墓所とその前室になっているからなんですね~
中には入れませんよ。曝凉の時は、中を覗き見ることはできます。
さて、この墓所と前室2室を"雲門庵"と呼び、大燈国師の座像が安置されているんですが、墓所は方丈から飛び出る形で、方丈の北側に天井から吊り下げられています。(これは曝凉の時しか見られないので、皆さん来年は是非とも曝凉へ訪問して下さい)

国宝 方丈の前には、枯山水の庭が広がっています。国の特別名勝に指定されています。"建築物"や"物"であれば国宝ですが、"土地"なので名勝ですf(^_^;
そして、庭の向こう側には国宝の唐門が見えます。
方丈の東側にも小さめの庭があり、小堀遠州作の"七五三の庭"です。
ひとしきり庭を鑑賞したら、唐門方向に移動します。

ここでチェックポイント!
唐門に向かう途中で、東に振り向いて見ましょう(^o^)
キレイに比叡山が見えますよ!
唐門の彫刻に目を奪われがちですが、比叡山を借景とした枯山水の庭園は見事です(^o^)
順路は唐門の横を通り抜け、重文の法堂(はっとう)へと向かいます。↑の写真の通路を通って、右の建物が法堂です。
重文 法堂は前から見るとこんな感じ。
内部には巨大な須弥壇(しゅみだん)がありますが、見所は天井にあります。
こちらも狩野探幽が描く巨大な雲龍図。
この絵の真下で手を打つと、龍の鳴き声のような音が堂内に響き渡ります。
パーン・バィンバィンバィン…
こんな感じ?!


そして、国宝 唐門です。
一日中見てても見飽きないので"日暮門"と呼ばれています。(唐門あるあるです)
やっぱり撮影厳禁ですので、リンク先の京都観光Naviさんの画像を借りてレポートしましょう(^_^;)

画像の一番下からいきますね~
ブドウとその葉っぱが彫られています。
画像の下から2番目
首から上が切れていますが、向かい合う2羽の孔雀と、その間に松が彫られています。
画像の下から3番目。
青い渦巻きで水が表されていますね。
その左右に鯉の尾びれが見えるの、わかりますか?←→方向に2匹です。
尾びれだけで顔が無いなぁと思いきや!
門から彫刻となって、立体的に飛び出てます!(これ現地じゃないとわからないと思う)
画像の下から4番目
飛び出した2匹の鯉は、登竜門を通って龍になり戻って来ましたよ!
中央に向かって2匹の龍が睨み合ってます!
画像の下から5番目
真ん中に金色に輝く宝珠があります。龍たちは、この宝珠をめぐって争ってたんですねぇ。
宝珠の左右にいるのは"海馬"です。
画像の上部には、そこかしこに五七の桐文が……
そう、この大徳寺は豊臣秀吉が織田信長を弔った場所。各所に秀吉の影がちらつきます。
紹介した以外にも、この唐門には全部で30匹の動物が彫られているそうです。
門の左右には、黄金に輝く阿吽の獅子や、夢を食べる貘(ばく)、"蜃気楼"の語源にもなっている、気を吐く"蜃"が見られます。
各所にガイドの方がいらして、いっぱい説明していただけますし、質問にも答えていただけます(^o^)
なんせ、観光客がいませんから!
大徳寺の特別公開を満喫した後は、
大徳寺の塔中である、総見院へ向かいます。
こちらには国宝はありませんが、せっかくなんで。
総見院では↑の写真の織田信長の座像が見られます。
豊臣秀吉が、"本能寺の変"で焼失(消失?)した織田信長の神格化を嫌って作らせた、と云われています。2体作って、1体は火葬することで、信長は"死んだ"と意識付けたそうです。
残った1体が、ここ総見院にあるんですね。
第六天魔王の名に相応しい怖い顔です……

今、大河ドラマでちょうど「麒麟がくる」やってるので、関連があって面白いですよ(^_^)
織田信長座像の隣には、信長の位牌と帰蝶(濃姫)の位牌が。
沢尻エリカがあんなこんなあって、代役で川口春奈が演じている、あの帰蝶ですよ!
そして、奥にある墓所には織田信長始め、織田家のお墓があって、近くに正室である帰蝶(濃姫)のお墓もあります!
総見院には千利休由来の、ワビスケ椿も咲いていました(^_^)
なかなか良かったですよ(^-^)

春に始まる京都非公開文化財公開でも、大徳寺やるんで、今回はパスでもいいかな?と思ってたんですが、間違いですね。
行っとくべきです。

京の冬の旅は3/18までです!