お山歩隊に通っていて感じたこと | 森のようちえん お山歩隊 のブログ

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香川県高松市に園舎をもたない “森のようちえん” が誕生し 今年で14年目を迎えました。 
自然の中で 子どもの自然な育ちを 応援したい
そんなお母さんたちが運営する 小さな手作りようちえんです

 

今の私の気持ち

 

働きながら子育てをしていて、今森のようちえんお山歩隊に、子供を2人通わせていただいています。

この4月から仕事を復帰して、半年が早くも過ぎました。

ただでさえ大変な子育て。

働くお母さんたちにとって、子育て(家庭)と仕事を両立させることがどんなに大変で苦しい状況であるか、今身に染みて感じているところです。

 

日々の業務をこなし、幼稚園に迎えにいき、家に帰れば家のことをする。

子供と関わる時間はどのくらいあるでしょうか?

 

仕事が忙しくなればなるほど、精神的にも体力的にも追い込まれていく。

子供との関わりよりも、日々の日常を回すことの方に目がいってしまう。

やりたいこともあればなおさら時間に追われる。

仕事に追われる。

頭が回っていない。

体が動かない。

何だかうまく回らなくなる。

子供に急いでと言いがちになっている自分に気づく。

 

これは少し前の私の話。

 

夏休みの時期から仕事がさらに忙しくなってきて、自分の状況に関係なく仕事が降ってきて、自分の中でどんどん仕事に重きが置かれていきました。

土日になると疲れてしまう。

けど、やりたいこともあり予定を詰め込む。

 

2学期になる頃、仕事量が増え、幼稚園を続けられるか、とても不安になりました。

このまま仕事が忙しくなってきたら、続けられなくなるかもしれない。

そんな気持ちになりました。

 

他のお母さんの力を借りて、何とか送り迎えはできたけれど、限界値が近づいているのを感じました。

体力的にも物理的にも精神的にも。

 

そんな時に、幼稚園に迎えに行った時、あることが行われていました。

 

それは「おさんぽたいまつり」

 

 

 

 

 

 

これは、我が子が前日に、疲れている私に、

「明日夏祭りがあるから、ママこれ切って」と

太いミミズみたいなものが何十個と書かれている紙とハサミを持ってきて、「ねむいから寝たい」という私のいうことに関係なく、次から次へと書いては持ってきて、「〇〇ちゃんと約束したの」と言われ、必死に切りました。

「焼きそばなの」って。

「ママにそんな力は残っていない」と思いながら力を振り絞り何とか切り終え、我が子は色々お祭りのものを作っていました。

 

次の日、お祭り本当にあるのかな?と思いながら、仕事を終えて子供達を迎えに行きました。

 

そしたら、我が子が作ったものを使ったり、他の子も作ったヨーヨー釣り、竹の水鉄砲で的当てなどが加わり、本当にお祭りが開催されていました。

手作り花火の打ち上げもありました。

(焼きそばはなぜか売られていなかったのですが、最後自分で自ら我が子のところに行き買いに行きました。売り切って欲しかった!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして最後にはくじ引きもあり、そのルールがまた我が子が作ったルール。

我が子が言った数字と、自分で書いた同じ数字が同じだったら当たり。

 

なんだそれ?というルールだったのですが、それを聞いて、みんなが楽しく遊ぶ。

子供が楽しく笑い、大人も楽しむ。

 

私もとっても楽しくて、疲れはどこかに飛んでいきました。

 

そのとき、何かこみ上げるものがありました。

 

この日私は、「こんな場所は他にはないな」と思ったのです。

こんなに子供のやりたい気持ちにとことん寄り添ってくれる場所が、他にあるでしょうか?

親の私にできないことを、ここではこんなふうにやってくれていました。

ここに通わせ続けたいともう一度思い直した出来事でした。

 

もちろん毎日こんなことがあるわけではありません。

保育を毎日懸命に頑張ってくれる大人がいて、子供を見ているからこそ、子供のやりたいが実現しているのだと思います。

 

ここらへんで終わりにしようと思ったのですが、何だか書きたくなり続けます。

 

仕事は頑張れば頑張っただけ成果が出るし、人から認められる。人からすぐに感謝される。

そして何より楽しい。

 

どんなに大変でも楽しいし、好き。

 

でも、子育てはそうではないですよね。

 

仕事をしている方は、自分や家族のために、仕事をしているはず。

自分や家族と真剣に向き合わずに、その仕事を続けられて認められて、表面上は幸せかもしれない。

お金も手に入り、潤い、豊かな生活ができる。

 

その時の自分の心はどうでしょうか?

家族は仕事ばかりしていた私を、どう思うと思いますか?

 

もちろん、仕事をしなければならない家庭もあると思います。

今日そんなドキュメンタリーを、病院でたまたま見ました。

それは、昭和のお母さんで、夫を早く亡くし、色々切り詰めながら身を粉にして家族を支えていた人のお話。

お母さんの苦労を子供も肌で感じている。

だから、仕事をしてはいけないわけじゃない。

仕事をするならすればいい。

本当に一生懸命なお母さんを、子供は責めたりしないと思います。

 

今、自分の子供が大きく成長するこの大事な時期に、自分とも夫とも子供とも向き合うことが、何より大切だと感じます。

 

子供がやりたいことを、やらせてくれるように感じられる園や習い事などは、きっとたくさんあると思います。

子供の力を信じて、それを伸ばす。

そういうことに気がついている人はいっぱいいることでしょう。

私もたくさん本を読んで学びました。

 

けれど、本の中に書かれていることが、果たして自分はどれだけできているのだろう?

本の中に書かれていることと、実際のギャップ。

実際にこうありたいと思う自分と、実際のギャップ。

そんなことをしているつもりはなくても、第三者から見たらそう見えたり。

自分にとっては小さなことでも、他の人にとっては大事だったり。

 

この園に通って、どれだけ自分と向き合う機会があったことか。

嫌な自分と向き合うことばかり。

どれだけ夫と話したことか。

夜な夜な語ったこともあります。

「もう寝ていい?」という夫に、「今日は(今日も?)まだ付き合って」と言ったことも何度もあります。

他のお母さんとも話をして、自分や子供と向き合うこともあります。

 

そして、自分から距離を作ってしまっているこの場所の居心地はいいとは言えない。

自分の価値観と反対側の人がいるようにも感じる。

そんな人たちと分かり合えるのか?

分かり合えない気がするけれど、通ってみてその人たちのことをわかってみたい自分もいる。

こうありたい自分は少しずつ見えてきました。

より自然な生きやすい自分に、少しずつ時間はかかりそうだけど、近づいている気がしています。

 

今まだ続けて1年半。親子組も入れると2年半。

あと私には上の子1年半+下の子2年半

4年残っている。

いや4年しかない。

 

大変なら大変でいい。

心揺さぶられ、嫌な時間が続いてもいい。

きっと長い人生の中で、それは一瞬。

うまくいっている時はそれでいい。

うまくいかなくなった時に、何かに気づく。

ここで起きること以上のことは、きっと他でいくらでもある。

だから、通う。

何度も書きますが、こんな園は他にないから。

 

だから、今は私は自分と子供と夫と向き合えるここにいたい。

そして、一緒にここに集う価値観の違う人たちの中で、たくさんのことを感じ、考え、今より行動できる人になれたらいいなと思います。

そして、家族が本当の意味で幸せになれたらいいなと思います。

私だけが幸せなのではなく、子供も夫も幸せを感じながら、家族として付き合えたらいいなと思います。そして周りの人も幸せになって欲しい。

 

長くなり、ここまで読んでくれた方はいないかもしれませんが、

とにかく言いたいのは

ここは素晴らしい場所だということ。

子供にとっては、思いっきり遊べる場所であり、季節を肌で感じながら日常を送れる場所。

そして、自分も家族も、色々と考えられる場所だと思うのです。

 

ここの名前は知っているのに、足を踏み入れずにいるのは、本当にもったいないと思います。

 

私の知っている人の中に、どうしても園に通えない事情がある方もいます。

いい園だとわかっていても、体力的なところや家庭の事情もあると思います。

それでも、ここの魅力に魅せられて、キャンプや運動会など関われる時に関わったり、園じゃないところで園の人と関わったりする方もいます。

水曜日だけ親子組に時々来る方もいます。

それができるのもお山歩隊だと私は思っています。

 

まだお山歩隊の良さを半分もわかっていないだろうし、見えないところで動いてくれて支えてくれることに気づけていないこともありすぎる私ですが、通い続けたいし、続けられる方法を考えたいです。

 

無理かもしれないって思っていたけれど、今何とか奇跡的に通えています。

たくさんの方々のお陰です。

夜な夜な話した夫も、今は本当に色々と協力してくれます。

そして、本当に幼稚園のことで話が尽きません。

 

ここの幼稚園は、自分なりの関わり方を、模索して見つけ出せる。

自分を受け入れてくれながら、今見えていない自分に気づかせてくれ、大切なことを教えてくれる。

広い心で見守ってくれるスタッフの方々がいて、子供達や他のお母さんのことを真剣に考えるお母さんたちのいる幼稚園。

 

何だかお山歩隊のことをそんな風に感じて、ブログに書いてみました。

 

読んでいただきありがとうございました。

 

RYの母(ようちえん組) レイチェル

 

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