い先日、アメリカ・ワシントンの大学院に通っていたころに知り合ったアメリカ人とネットを通じてふたたびつながることができた。

というか、久しぶりに彼の名前をグーグルで検索してみて、彼の近況が掲載されたページに行き着き、そこに載っていたメルアドにメールすると、すぐに返事が来たのだ。以前探したときには見つからなかったので、ちょっとびっくりもしたが、とにかく、再びつながることができて本当にうれしい。

その知人とは、以前ワシントン・ポストの記者をしていたジョンさん。たまたま在学中に、彼が講師を務める特別授業(だったと思うけど)があって、ぼくは当時の台湾人の同級生と一緒に、その授業に出ていた。

彼はワシントン・ポストの東京支局長もしていて、アジア問題の専門家でもあり、アメリカ人の目で見たアジアについて彼から話を聞くのはとても参考になったものだ。

その彼に最後に会ったのはいつだったのか……彼が東京を訪れ、六本木のホテルで会ったのは覚えているのだが、それがいつかは忘れていたところ、彼の方から「あれは確か、1997年だったと思うよ」というコメントが返ってきたので、15年ぶりということになる。

本当にあっという間にそれだけの時間がたってしまった感じだ。

それでいまの彼が何をしているのかというと、新聞社を早期退職して、アジア問題に関する本を書いているのだという。最近ではカンボジアの歴史について一冊出版したというので、今度アマゾンで探して買うことにした。

さて、彼に連絡をとりたかった理由は単に懐かしかったからだけではない。ワシントンという権力の中枢で長年記者をしていた人だけあって、彼の人脈にはそれなりのものがあるに違いない――そう思って、連絡を以前からとりたかったのだ。

一つには、アメリカ人をぼくらの住む田舎に連れてくるにはどうすればいいのか。彼自身に名案がなくとも、彼ならそれをもっていそうな人につないでくれる可能性が大きい。

実際、偶然ではあったが、彼がいまフリーランスでお手伝いしている組織が、これまたターゲットとしてはすばらしいところで、以前、アメリカに住む別の知人に相談したときに名前が出てきた組織なのだ。偶然にしては出来過ぎた偶然だ。

早速、その組織の知り合いに紹介状を書いてくれることになった。

もちろん、それが具体的な何かにつながるかどうかはわからないが、少なくとも何らかのきっかけになることだけは確かだ。

大事なことは、どんなに小さなチャンスであっても絶対にそれを取り逃さないこと。トライしてダメなら諦めはつくが、何もしないで諦めるほどアホなことはない。

せっかく彼が紹介してくれるのだから、このチャンスを絶対ものにするぞ!の気構えで、彼の紹介してくれる人にしっかり手紙を書こうと思う。

人間、ある程度長く生きていると昔のつながりが、どこで、どのように活きてくるか、わからないものだね。もちろん、「何かに利用しよう」と思って友だちや知人をつくるわけではないが、結果として、自分を助けてくれたり、あるいは逆に自分が彼や彼女を助けることができれば、それはそれでうれしいものだ。

そういう意味でも人とのつながりは一生大事に保っていきたいものだね。