
あまりよく考えずに手にとった図書は異世代の物語であった
内容
三十歳を目前に婚約した千鶴は、自分への恋心を隠し続ける親友の響貴に告白させるため、秘密の計画を立てていた。願いはひとつ。彼が想いを引きずらず、前に進めるようになること。
大人のやることとは到底思えないアイデアに呆れつつも、学生時代からの共通の友人・果凛が協力してくれることになったが、〈告白大作戦〉は予想外の展開を見せ――。
ものわかりのいい私たちを揺さぶる、こじれまくった恋と友情
主人公は自分の事を「俺」と呼ぶ。
自分の事を「俺」と呼ばない者にとっては物語を共感しづらい。会話は内容を流れで語るのですっと頭に入ってこない。彼らの世代の会話をこちら?の世代の言葉に変換しながら読み進めた。
私も若い頃に「調子に乗った」話し方をしていたかもしれないが、歳を重ねたせいか他人の言葉として聞くと恥ずかしくなる
世代の違うお連れ様と普段何気なく会話しているが、相手が私に合わせてくれているのだと気づかされた
この主人公も「告白」は大人はしないのでは、と語っているが、確かに学生の世界の「用語」かもしれない
大人になると男女の立ち位置は決着をつけないで卒なく付き合うのも一つの業だ
この物語のように男女の仲を上手くいくように当事者以外が色々関わる事が本当にあるのだろうか