
世の中は連休で気分が高揚している方も多いに違いない
それなのに愚痴をつぶやく
お連れ様と電車内でその駅発の出発を待っていたら、小さな子どもを抱きかかえ、大きな荷物を下げた母親が乗り込んできた
残念ながら座席は全て埋まり、皆さんお疲れ気味で俯いたり、スマホを眺めたりで誰も親子に気づかない
親子のすぐ横には40代の父親らしき人とその息子と思われる二人が座っていた
2人ともスマホに集中して目の前に小さな子を抱っこしている母親が見えない
いや、見ようとしていない(おそらく本当に気付いていなかった)
お連れ様と二人目合わせて何とかならないかなと思案していた
すると、座っていた親子は1駅で下車
ようやく、母親と小さな子は座席に座ることができた
しかし、一駅しか乗らないのに他人を顧みず座るほど疲れていたのだろうか
せめて息子(中高生位)を立たせることはできなかったのだろうか、とか余計なことを考えてしまった
自分が疲れている時は他の誰かも疲れているかもしれないという心の余裕が欲しい、というのは勝手な考えなのだろうかとお連れ様とぶつくさ語りあった
大学ラグビー部の合宿練習中、まだ体力のない1年生だった時
厳しい練習でへとへとになり自分の事しか考えられなくなっていて俯いていた時に、同じく1年のチームメートが笑顔で「がんばろうや」と声をかけてきた時の衝撃を思い出した
同じ1年生で同じ練習をしているのに、なんと器の大きい奴だろうと自分の心の弱さに気づきその合宿を乗り越えたことを思い出した
「時には、スマホの画面よりも大切な事があるのですよ、お父さん」
と言いたかった