江戸川乱歩賞受賞作。筋トレをテーマにした潜入取材。テンポよく軽快。



内容
 たった3ヵ月のトレーニング期間で、人気アイドル大峰颯太がボディービル大会の上位入賞を果たした。SNS上では「そんな短期間であの筋肉ができるわけがない、あれは偽りの筋肉だ」と、ドーピングを指摘する声が持ち上がり、炎上状態となってしまう。当の大峰は疑惑を完全否定し、騒動を嘲笑うかのように、「会いに行けるパーソナルジム」を六本木にオープンさせるのだった。
 文芸編集者を志しながら、『週刊鶏鳴』に配属された新人記者・松村健太郎は、この疑惑についての潜入取材を命じられ、ジムへ入会する。馬場智則というベテラン会員の助力を得て、大峰のパーソナルトレーニングを受講できるまでに成長。ついに得た大峰との一対一のトレーニングの場で、ドーピングを認める発言を引き出そうとするが、のらりくらりと躱されてしまう。あの筋肉は本物か偽物か。

 読みやすいエンターテインメント作品であった

 元体育会系そして筋トレ経験者の私には身近に感じる内容だ

 一時流行った某トレーニングジムのCMのように知名度のある人物がムキムキになってみせると一般人は自分もできるとスポーツジムに入会する

 若い頃はムキになって重い負荷にチャレンジしたが、今は自宅で細々と続けている

 以前は200kgを超えるバーベルを担いでジャンプできたが、今や自分の体重が重い(笑)

 兵どもが夢の跡