第168回芥川賞受賞作品を読む

内容
思い出すことは、世界に出会い直すこと。
静かな感動を呼ぶ小説集。
娘たちが幼い頃、よく一緒に過ごした近所のショッピングセンター。その喪服売り場で働く「あなた」は、フードコートの常連の少女と知り合う。言葉にならない感情を呼びさましていく芥川賞受賞作「この世の喜びよ」をはじめとした作品集。

今は母親業を卒業する「あなた」が想い出す色々な子育ての苦労や、職場で知り合った少女が下の子の面倒をみる気持ちや態度が自身の子育てを思い出させる

そして今まさに大人になった子ども達の子育てと重なり「切なさ」と「懐かしい」気持ちが湧きおきる
子ども達に足りなかった配慮や言葉かけ、印象的な想い出が眼の前の出来事に重なる
子育てはその時にしか体験できない貴重な時間だと今だからこそ思える