敬老の日という事で愚嬢からスィーツが贈られる、こちらの好みをよくご存知
ジーさん喜ぶニヤリ

遂に贈る側から贈らる側へ進化する

 

最近のささやかな楽しみは夕刊の連載小説

 

 

 

 

 

芥川賞作家の津村記久子作

物語の主人公は、小学3年生の律とその姉で18歳の理佐。冷淡な親から逃げて山あいの町にたどり着き、見ず知らずの隣人らに見守られながら大人になっていく――。そんな2人の歳月を描く

 

姉妹は母子暮らしで、母には婚約者がいて自宅に来ては妹の律を閉め出す。それを知った姉の理佐は、姉妹2人で家出する決意する。おまけに母は理佐が短大へ進学するための入学金を使い込んでいまっていた。姉妹は持てるだけの荷物を抱えてたどり着いたのは、雪を頂く山々を遠くに望み、渓谷が連なる小さな町。常に清流の音が聞こえてくる田舎

理佐はそば屋で働き、律を小学校へ通わせる

 

タイトルの題字に姿を見せているのは、「ネネ」という名前のヨウム(大型のインコ)

このヨウムは英語の歌を威勢よく歌い上げ、ものまねも上手。苦手な発音は一生懸命練習して克服するほどの負けず嫌い。そんなネネを多くの人が世話をして、一見つながることのないような人々がつながっていきストーリーは展開する

 内容的に暗くなるところ姉妹の掛け合いがたまらなく愛おしく面白い

姉妹の生活は突き抜けて貧しく、友達に進んで関わらず本ばかり読んでいる妹をかわいそうに思いながらも「大人びた」受け答えに支えられる

周りの人たちが手の空いた時に相手をしてくれたり、見逃してくれたりする。普通の人たちが子どもをちゃんと扱う

貧しいながらも逞しく生きていく二人を応援したくなる