世間様の大方は連休を終えて平常へ向かおうとしている今日
明日から出かけようと浮世離れした行動を取る
そんな自分が大好きです
「そうだ京都へ行こう」と思い立ちながら読了
母の部屋を整理して見つけた母文庫シリーズ(笑)
両親は松本清張ファン、社会派推理小説がお気に入りであったため
子どもの頃から身近な作家であった
劇団員の井野良吉は、石井監督の新作映画「春雪」に出演するよう指名を受けた。映画俳優としての成功を望む井野は昂奮したが、同時にある破滅的な不安があった。映画は成功し、井野は賞賛を受けるが、幸福感と共に、絶望感も増大してゆく。9年前の石岡貞三郎と山田ミヤ子の記憶が甦る……。
随分とドラマ化、映画化された物語であった(ドラマは12程あるようだ)
映画は岡田茉莉子がヒロイン
関係者が京都で「いもぼう」を食すが、それを知らなかったので食べに行った記憶が蘇る
時代が流れこの「顔」では映画で顔がさすが、今はSNSの時代、高村薫はオンラインゲームやSNSをフルに活用して物語を作っている(現在毎日新聞掲載中「我らが少女A」)
他の物語でも警察の捜査能力が数段と上がっていることに気付かさせられる
過去の罪を引きずり、又は過去を隠し生活をする人の哀しい物語
今も変わらないのは、人間の欲望、特に男女の仲と権力や金銭に対する執着心かも
両親は戦後の混乱の厳しい時期を逞しく、仲睦まじく生きてきた
おそらく余計に社会悪を指摘する松本清張を身近に感じてきたのではないだろうか
それも含めて感じながら読むと切なさを感じる
欲望のままに生きるこぼうず反省タイム