みなさん、こんばんは。
こころとからだを癒す
茂原(もばら)の医師
永野 修です。
「先生、私ね、毎日毎日一生懸命生き
ていますのよ。」
80代、女性の患者さんの言葉です。
僕は1年前からこの患者さんのご自宅へ
定期的に訪問して診察をしています。
すると、たびたびこの言葉を聞くこと
があるのです。
その患者さんは、1年半前にご主人を
ご自宅で看取り、その後は独りで生
活を続けているのです。お話を伺うと
ご主人が亡くなって半年くらいは気分
がふさぎこんでしまい睡眠薬を飲まな
くては眠れなかったとのこと。そして
ちょうどその頃から僕が訪問診療で
往診に伺うようになったのですね。
確かに、初めて訪問した際からご自宅
はきちんと片付けられていて、その
後も生活のサポートはある程度必要と
するものの、室内を清掃し、炊事、洗
濯を行いながらで1人で暮らしている
のですから、それは一所懸命に生きて
いると言えるだろうなと思ってしまい
ます。もし僕が同じ状況であったら、
とてもそこまで出来そうにありません
のでね。
そして、こんなことも笑いながら話し
ていました。
「先生、私ね、いつあの世に行っても
良いように、しっかり準備をしている
のよ。でもね、夫がまだ来ちゃだめだ
って言って、なかなか傍に行かせてく
れないのよ。きっと一人で楽しくやっ
ているんでしょうね。もしかすると私
がいない方が良いのかもしれないです
ね。」
一日一日をしっかり生き抜き、そして
いつあの世に旅立っても良いように準
備をしておく。
とても素晴らしい生き方をされている
なといつも尊敬の気持ちが湧いてきて
しまいます。そして、患者さんが納得
される時間の過ごし方が最期まででき
るようにサポートしていきたいなと思
うのです。
そんな患者さんの冒頭の言葉
「一生懸命生きる」が僕の頭の中に残
っていて、ふと思うことがあったので
す。
果たして僕はこの患者さんのように
一生懸命生きているって言えるのだろ
うか。そして、自分にとって一生懸命
生きるってどういったことを言うのだ
ろうか。そして、その証みたいなもの
はあるのだろうか。
確かに、クタクタになるまで肉体を酷
使して仕事をしたり、作業をしたりし
た日の終わりは、今日は一生懸命頑張
ったという実感は持てるものの(運動部
だったためか、どうしても限界まで体を
疲労させないと納得いかない気持ちが
あるようです)、そうでない日はどう
なのだろうか。
実際に、僕も50歳が近づいてきてい
て、今日クタクタになるまで体力を使
ってしまうと、明日にも疲れが残って
しまい、明日が思うように動けないよ
うになってきているのが現実。それを
考えると、余力を残して今日を終える
のが望ましい。そうなると何をもって
一生懸命生きたとするのが良いだろう
か。
そんなことを考えながら過ごしていた
ところ、作家の本田健さんがpod cast
でこのように話していました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
僕には寝る前の3つのチェックリスト
があって、それをベッドに入ったあと
の習慣にしています。
1つ目は
「今日は愛を伝えて生きられたか。」
2つ目は
「自分の中に小さな幸せを見つけ出し
たか。」
3つ目は
「誰かにちょっと親切なことをするこ
とができたか。」
この3つさえできたら今日は良い日だっ
たなって思うようにしています。それ
なので、いくら稼いだかとか、どれだ
け努力したとかではなくて、自分なり
に愛に生きられたかって、それらをク
リアーしていれば、それは良い日だっ
て思うようにしています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
なるほど、なるほど。
1日の終わりにその日を振り返り、いく
つかのチェックリストをクリアーして
いたら、それは良い日(一所懸命生き
た日)とすれば良いのかもしれない。
それならば、余力を残しつつ今日を終え
ることもできますね。
どんなチェックリストにしようかな。
少し考えてみようと思います。
さて、
あなたにとっての一生懸命生きるって
どんなことですか。
最後まで読んでいただきありがとう
ございました。
追記
僕は本田健さんの1つ目のリスト
「今日は愛を伝えて生きられたか。」
が気になっています。自分にとっての
愛を伝えるってどういったことなの
だろうか。
少し考えてみたくなりました。
あなたの明日が
素晴らしい一日になりますように。
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