みなさん、こんにちは。
こころとからだを癒す
脳神経外科ドクター
永野 修です。
「最近、
私、人生の踊り場なのかなって
思っているの。」
大切な友人との会話のひと場面です。
「今まで
仕事での役割や
親としての役割に
追われるように
毎日過ごしてきたけれど
それが
ひと段落して
ふと
こう思ったの。
この先、
自分は
何をしたいのだろうか。
どんな毎日を過ごしたい
のだろうか。
そしてね、
なんか
空虚感とか虚無感とかみたいな
ものを感じているの。
いわゆる
燃え尽き症候群みたいな
ものなのかな。
家族に話したら
それって
人生の踊り場なんじゃない
って言われちゃった。」
友人の
その感覚、
よくわかりました。
僕も全く同じように
思っていたことがあったからです。
そして
この会話から2つの言葉が
浮かんできました。
1つは
2016年公開の映画
「人生の約束」
の1シーンで、
俳優の西田敏行さんが、
江口洋介さんに
こう話していたのです。
「人生を
階段に例えるとするなら
40代は人生の踊り場だ」
「踊り場?」
「そうだ、
振り返れば過去が見える。
見上げれば未来も見える。」
こんな話をしながら
人生の大先輩役の西田敏行さんが
40代で地元のまとめ役をしていた
江口洋介さんを諭していた場面を
覚えています。
そして
この言葉は
そのころ
自分のこと、仕事のこと
将来のこと、など
暗中模索であった僕は
まるで
自分に向かって
話しかけられているように
感じました。
確か
何か生きるヒントを得たくて
「人生の約束」という
題名に惹かれて
仕事帰りに映画館へ立ち寄って
レイトショーを見たのです。
「40代は人生の踊り場だ」
このシーンとこの言葉が
とても印象に残りました。
それから
2年経った
今の自分は(どうだろう)
踊り場から歩みを進めて
次の人生の
ステージに向かう階段を
ゆっくりとのぼっているように
感じています。
もしかすると
このブログを書いて
自分の想いを発信している
ことも階段のひとつの
ステップかもしれません。
そして
2つ目は
「空虚」
です。
この言葉を聞いたとき
今月の一文字の
「空」が
すぐに浮かびました。
そして
「色即是空」
(あらゆるものは空である)
と
「空即是色」
(空(くう)だからこそ、
あらゆるものを
創り出すことができる。)
が出てきました。
このことを
友人に伝えたところ
「そうなんだね。
空は、空であって空じゃない
空だから新しい何かが生まれる。
空虚も同じなのかも。
何か
私のやりたいことが
みつかりそうな気がしてきた。
そして
何か次の世代に繋がるもの
たとえるなら
未来への種かな
そんなものを残していきたいな」
このように
会話が続いていきました。
そして
友人の言葉の
「未来への種」
それは
たとえ
自分が
その種を育てて
花を咲かせなくとも
未来の誰かが
育てて
花を咲かせてくれたら
うれしいなと思うこと
そんなふうに
考えてみました。
そして
今の自分は
それを言葉にするならば
こうなります。
「すべての人が
安心して、その人らしく
最後まで笑顔で暮らせる社会」
そして
その種を今生で残そうとして
階段をのぼっている。
そんな自分の姿に気付きました。
最後まで読んでいただき
ありがとうございました。