プルートで朝食を | 元レンタルビデオ屋店長の映画感想

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プルートで朝食を
「モナリザ」「クライング・ゲーム」のニール・ジョーダン監督が、激動のアイルランド現代史を背景に、女の子の心を持つ一人の青年の波乱の人生を軽妙なテンポで綴るコメディ・ドラマ。「ブッチャー・ボーイ」でもコンビを組んだパトリック・マッケーブの同名小説を映画化。シリアスな状況にも常に明るさを失わない主人公キトゥンに売り出し中の若手、「28日後...」「バットマン ビギンズ」のキリアン・マーフィ。
 アイルランドの小さな町に生まれた赤ん坊パトリック。生みの親は彼を教会の前に置き去りにして行方をくらまし、パトリックは近所に住むブレイデン家の養子として育てられる。幼い頃から綺麗なドレスやお化粧に興味を示し、周囲からは“変わり者”のレッテルを貼られるパトリック。やがて自らを“キトゥン”と名乗り、美麗な青年へと成長した彼は、居心地の悪い田舎町を飛び出し、実の母を探してロンドンへと向かうのだったが…。

とても愛おしい作品。色んな悩みを抱えている方にオススメ。
全編に不思議な浮遊感が漂い、主人公キトゥンの何事にもポジティブに生きて行く姿は、観ている側の悩みまで持ち去っていってしまうようなくらい軽快で心地よい。キトゥンの人生だけではなく、政治的な背景も加えているので深い味わいとなっている。アイルランドとイギリスの激動の歴史は、「麦の穂をゆらす風」で描かれていますので、ご興味のある方はこちらもどうぞ。
麦の穂をゆらす風 プレミアム・エディション/キリアン・マーフィー