寄合酒 | ご機嫌菊龍気楽な毎日

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 前回は褒められましたけど、今度は失敗(しくじ)った噺を…
 二つ目になって勉強会をするようになり、ネタを仕込むのに追われる様になりました。で、この『寄合酒』も速記本で覚えました。誰の噺だったかは忘れてしまいましたね。『ん廻し』の続き、『饅頭恐い』と同じ様なもンだからと、軽く考えていたンですけど、違うンですよねぇ、これが。何処が、と、具体的には上手く言えないンですが、それぞれの登場人物の様子の感覚が違うンですよね。
 で、勝手に覚えて勝手に演っちゃいました。前座の時は、他(本やテープ)で覚えても、師匠の前で演ってアゲて貰ってたのにね。これじゃァ丸で素人さんと一緒(いや、最近は素人さんもプロのアドバイスを受けていらっしゃるから、素人さん以下かも)じゃない。
 師匠にアゲて貰うという事は、演っても大丈夫というお墨付きを戴いたってぇ事、自信持って演る事が出来るワケだし、真打ちになるという事は、その人形(ひとなり)が認められたという事、自己流が許されるワケだ。それを大した経験もしてない内に自己流で演ってンだから、いい噺が出来るワケがない。
 寄席の高座でも二回程かけたかも知れない。で、ある時、池袋文芸座でウチの師匠の深夜寄席があり、オイラも出る事になりました。
 22時開演で、オイラは二本目。その日、池袋演芸場に出ていて19時には終わっていました。それで繋ぐのに、チョットぐらいと一杯飲みに行っちゃったンです。飲んでも噺が出来ると自信があったンですよね。
 そして高座に上がりました。演ったのは『寄合酒』です。高座に出て行きました。気が付くとサゲ間際で、随分と時間が経っている様に感じました。実際は20分位だった様ですが…。はい、何も覚えて無いンです。自分では気持好く寝てた様な感覚だったンですが、噺はしてた様です。
 師匠は楽屋で聞いていたのでしょうけど、何も言われませんでした。怒られはしませんでしたが、この日から『上がる前は絶対飲まない』と決めたンです。ですから正月初席も、一口は口を付けますが、出番前は飲みませんでした。それなのに、最近、ホントにちょっとだけ(生中ジョッキ1杯位ネ)飲むようになっちゃったナァ。いやいや、のべつじゃァありませんよ、ホントに偶にですよ。
 『寄合酒』はそれ以来演ってません。どうやら『トラウマ』になっちゃったようで…。だからこの噺は出来ません。誰かに稽古して貰わないとね。勿論スジは知ってるし覚えてはいるけど、台詞が全然出て来ないワ。
 この日、終演が23時45分予定でしたが、確か0時になっちゃったかと思います。オイラは某所へ電話をし、其処へ泊めていただく事に。処が処が、ある噺に似た様な事件が起きて、タクシーで帰って来たという失敗(しくじ)りのオマケが付いてしまいました。
(  2011年11月30日  )
※この失敗りの話は、forkNには載せてあるのですが、ログイン出来ないので再掲出来ません。記憶にはあるので、ネタにつまったら書いてみますかね(˶ᐢωᐢ˶)