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さて、今日の本日の一枚は富山市で撮影した「天使が降りる街」です。
こちらは数年前に撮影したものですが、今回再仕上げしたものです。
FUJIFILM GFX 100 + GF 32-64mm F4 R LM WR
というのも、この1枚は2021年夏にオレンブルク州立美術館で開催された Japan WashigraphPhoto Exhibition にも出展したもの。不安な思いで出展したところ、現地で注目を集めた思い出深い作品だからです。
なぜ注目を集めたか
ところで、この作品がなぜ注目を集めたかと言いますと、ロシア・オレンブルク州はカザフスタンと長く国境を接するシルクロードが近い街。非常に空気が乾燥している土地です。
ほとんどの米国や欧州もそうなのですが、空気が乾燥している土地では、どこでどのような風景を撮っても「くっきり・すっきり」と写ってしまい、光や空気に淡い陰影や深み、微妙な遠近感を表現することができません。
そこで、日本では当たり前の湿った空気感の写真を観て、皆さんひどく驚かされたということだそうです。(和紙写真という表現もインパクトがあったようです)
そして、ロシアのTV放映にもこの作品を使っていただきました。
日本人の私にとっては普通ですが、やはり欧州の方の感覚の違いにはこちらの方が驚きました。
北陸中日新聞に掲載された写真
もちろん同じデータをくっきり・すっきり仕上げることもできますし、ほとんどの日本人はすっきりと仕上げてしまうのでしょうが、欧米の人たちはそんな「自分たちの誰でもがいつでも撮れる写真」を観て心を動かされたりしないということが理解できた瞬間でした。
ちなみに
私の知合いの日本人で、北海道へ移住し北海道の美しい自然を撮影している写真家がいますが、彼が初めて欧州(確かイタリアだったと思います)で写真展を開催した時とても不評だったそうです。
なんでも皆さん、「この北海道の写真は欧州ではとても日常的な風景で、何が面白いのか解らない。」と仰ったそうです。
やはり、自分が良いと思ったものを撮影したからといって、観る人が良いと思ってくれる訳ではないようですね。
さて、7月初めから蒸し暑い日が続きます。
とにかく、水分補給を頑張りましょう。
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