有酸素運動か無酸素運動(筋トレ)のどちらが効果的か? 

 

現代の飽食の時代、ダイエットに取り組んでいる方/取り組もうと思っている方は多いと思う。健康診断で、メタボを指摘されたり、血糖値の上昇、尿酸値の上昇、血圧の上昇などから、ダイエットを勧められている方もいるのではないでしょうか?


自身もマラソンもやっていた時期もあるし、現在は筋トレも行っている。ここで多くの人が、間違えて認識していると思われることを列挙する。


1:運動では痩せない。マラソンでも筋トレでも同じ。
ダイエットは食事制限による寄与がほとんどであることだ。脂肪1kgは約7,200kcalある。体重70kgの人が、かなり速歩(時速6.4km)で一時間歩いた時の消費カロリーは368kcalなので、19.5時間歩き続けなければいけない。マラソンの様な有酸素運動では、同じ負荷でも慣れてくると効率が良くなるので、消費エネルギーが少なくなってしまう事も理由にあげられる。筋トレを勧めているテストステロンさんの著書でも、筋トレは「食事5:睡眠3:トレーニング2」と言っていて、トレーニングよりも食事と睡眠の重要性を説いている。筋トレをすると筋肉量が増えるので、基礎代謝量が上がり、ダイエットに貢献すると言うのは正しい方向だが、寄与度は決して高くないと理解しておいた方が良いだろう。それよりも、筋肉をつけて脂肪を減らすには、日々の食事が重要であると言う事だ。


2:正しい歩き方を理解しているか?
ランニングは負荷が高いから、散歩から始める方が良いことを勧められているが、まず「正しい歩き方」を理解している方はほどんどいない。皆さんは人生の中で正しい歩き方を習ったことはあるでしょうか? 正しく歩けないと、歩くだけで怪我をするリスクがある。正しく歩く事が出来ないのは、正しい歩き方を知らない事に加え、長年の体の歪みが積み重なり、癖のある歩き方になってしまうためである。


3:体が固いと筋トレを始めるのは危険。特に背骨の可動域が重要。
筋トレも同じで、体が硬いと正しい体の動かし方が出来ない。例えば猫背が強い人は、正しくハーベルを担ぐ姿勢(バーベル・スクワットの姿勢)が取れないので、腰を痛めるリスクが増す。足首が硬いと、スクワットでしゃがむ時の可動域に制限があるので、効果的な筋トレにならない。僕の場合、外科手術を受けた事も理由ではあるが、元々体が固かったので筋トレを始める前一年以上、コンディショニング(アンバランスの修正/可動域の向上)を行った後に、始めた。コンディショニングは現在も続けている。


スポーツクラブやジムにはトレーナーさんがいると思う。運動を始めたい人は、まずきちんと相談することを勧める。特に左右にアンバランスのある(と感じている)方は、まず医師や専門家の診断を受け、ご自身の現状を把握すべきだと思う。僕の場合、55歳になるまで自分自身が変形股関節症(ペルテス症)であることを知らずに生きてきて、フルマラソンもウルトラマラソン(100km)も完走したが、その後左股関節痛発症のため、医師の診断を受けこの事が判明した。左右の足の長さが2cm程度異なっていて、左人工股関節全置換手術(THP)を受けた時、足の長さを合わせてもらった。55年間もアンバランスのある体で生きてきたので、足の長さが合っている新しい体と脳がマッチングするには時間が掛かっている。いわゆる昔のクセが抜けないのだ。
自己流は決して悪くはないが、間違いなく第三者の目からご自身を評価してもらうのが良い。正しく歩けているか?は健康寿命にとって、非常に重要なポイントであると思う。

おさむちゃん