PCS-4300のUSA向け仕様を、日本で使えるようにしてほしいとの事で預かりました。
そのままの状態で確認すると、周波数は440MHz~450MHz
トーン周波数、107.2HZ チャンネルステップは25KHzと5KHzの切替です。
![イメージ 1](https://stat.ameba.jp/user_images/20190604/21/osamu-1961/59/78/j/o0500037514427753243.jpg?caw=800)
回路図で確認すると、PLL部のX402、X403の周波数が違います、
これを日本向けの周波数に交換し再調整します。
ちなみにバンド10MHzを5MHzづつX402とX403で分け発振させ、3逓倍して受信のローカル周波数を
作り出しています、
![イメージ 2](https://stat.ameba.jp/user_images/20190604/21/osamu-1961/a9/f5/j/o0500037514427753262.jpg?caw=800)
このクリスタルを交換します、
![イメージ 3](https://stat.ameba.jp/user_images/20190604/21/osamu-1961/d1/ca/j/o0500037514427753281.jpg?caw=800)
交換後、VCOの電圧を再調整したいのですが、トリマーだけでは追いつきません、
ロック電圧が0.2V~0.9Vで周波数の下ではロックが外れます。
シールド板を外すとコイルが見えます、これで疎調整しトリマーで合わす事が出来ました(1V~6.5V)
シールド板が取りついた状態ではトリマー調整用の穴しかありません…
![イメージ 4](https://stat.ameba.jp/user_images/20190604/21/osamu-1961/43/7d/j/o0500037514427753311.jpg?caw=800)
送信のフィルター、受信フィルターすべて再調整が必要です、
パワーもバンド内15Wを確認、10Wに調整し430MHz~440MHzに改造出来ました。
トーンエンコーダーは88.5Hzに調整します、以前紹介したユニットです。
最後にチャンネルのステップを変更します、このままでも使えますが5KHzでは
使いづらいので、10K,20Kステップに改造します、回路図で見るとSTEP表の通り、出来るはずですが
どう改造すれば良いかすこし悩みました。
![イメージ 5](https://stat.ameba.jp/user_images/20190604/21/osamu-1961/46/32/j/o0500037514427753334.jpg?caw=800)
スイッチ基板を外すと納得、
回路図にあるD3が無く、D2(回路図に無い)が付いていました、
D2をD3に移し配線を変更、無事日本仕様になりました、
各国向けに変更出来るよう設計されていました。
![イメージ 6](https://stat.ameba.jp/user_images/20190604/21/osamu-1961/05/1c/j/o0500037514427753359.jpg?caw=800)
![イメージ 7](https://stat.ameba.jp/user_images/20190604/21/osamu-1961/42/ef/j/o0500037514427753404.jpg?caw=800)
USA向けに標準で付いているDTMF、CPU基板にも日本仕様に無いエンコーダーICが付いていました。
![イメージ 8](https://stat.ameba.jp/user_images/20190604/21/osamu-1961/98/82/j/o0500037514427753422.jpg?caw=800)