PCS-4300 改造 | Ham Radio 修理日記

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PCS-4300のUSA向け仕様を、日本で使えるようにしてほしいとの事で預かりました。
そのままの状態で確認すると、周波数は440MHz~450MHz
トーン周波数、107.2HZ チャンネルステップは25KHzと5KHzの切替です。
 
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回路図で確認すると、PLL部のX402、X403の周波数が違います、
これを日本向けの周波数に交換し再調整します。
ちなみにバンド10MHzを5MHzづつX402とX403で分け発振させ、3逓倍して受信のローカル周波数を
作り出しています、
 
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このクリスタルを交換します、
 
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交換後、VCOの電圧を再調整したいのですが、トリマーだけでは追いつきません、
ロック電圧が0.2V~0.9Vで周波数の下ではロックが外れます。
 
シールド板を外すとコイルが見えます、これで疎調整しトリマーで合わす事が出来ました(1V~6.5V)
シールド板が取りついた状態ではトリマー調整用の穴しかありません…
 
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送信のフィルター、受信フィルターすべて再調整が必要です、
パワーもバンド内15Wを確認、10Wに調整し430MHz~440MHzに改造出来ました。
トーンエンコーダーは88.5Hzに調整します、以前紹介したユニットです。
最後にチャンネルのステップを変更します、このままでも使えますが5KHzでは
使いづらいので、10K,20Kステップに改造します、回路図で見るとSTEP表の通り、出来るはずですが
どう改造すれば良いかすこし悩みました。
 
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スイッチ基板を外すと納得、
回路図にあるD3が無く、D2(回路図に無い)が付いていました、
D2をD3に移し配線を変更、無事日本仕様になりました、
各国向けに変更出来るよう設計されていました。
 
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USA向けに標準で付いているDTMF、CPU基板にも日本仕様に無いエンコーダーICが付いていました。
 
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