子どもの頃
西ドイツ、ベルリンの郊外にある
シェアハウスに暮らしていた
大きなお屋敷は
知的で気品あるアンネマリーと
90歳くらいのご両親が大家さん
2階のフロアの半分を
私たち家族4人が間借りして
3階の天井部屋には
医師の卵だったタイ人男性
大学で学ぶ日本人男性
小学生の私は1階から3階まで
家中チョロチョロ走り
みんなの部屋をノックして回り
かわいがってもらっていた
おばあちゃんは
(アンネマリーのお母さん)
大きな鍋にスープを仕込んで
部屋に飛び込んできた私に
ついでくれたものだった
土曜日はね、
冷蔵庫に残ったものを何でも入れて
スープをつくるの
そうしたら日曜日はごちそうよ
そうかお掃除スープなのね
「アイントプフ」は
ドイツ語で「ひとつの鍋」という意味
私もアイントプフ!
冷蔵庫に残っていたチョリソーと
ウインナーを使って
野菜は我が畑の保存野菜たち
人参、じゃがいも、玉ねぎ
にんにくと~キャベツ🎶
キャベツは最後の一個よ~ん
愛しの甘い甘いキャベツ
案外キレイに残ってる、
かのように見えるけど~
ホントはね、こんな(*^-^*)
ボヨ~ン、ぎゃあ、何コレ!?
茎がぐっと伸び始めてる
このまま放っておくと
花が咲いちゃうよ~💦
外側の葉を5層くらい剥くと
ちゃんとおいしく食べられました
キャベツ堪能したなあ~
ところで「アイントプフ」、
おばあちゃんからは
土曜日のスープと聞いていたけど
改めてWikipediaをくくると…
ナチス政権下のドイツでは
「アイントプフの日曜日」という
キャンペーンがあって
日曜日にスープを食べ節約し
浮かせたお金を募金して
助け合い運動と
民族共同体意識を高めるための
プロパガンダを兼ねていたー
と解説記述
そのときはわからなかったけど
スープひとつに
そんな意味合いがあったとは…!
ともあれ、
庶民のスープ、農夫のスープ
アンネバルバラのお母さんの味は
私に受け継がれて
日本で幸せの湯気を上げてます
土曜日の朝
今度の今度こそ最後の雪かな