今宵は張り込み調査を終えた帰路で、電車を乗り継いで、終電近くとなった自宅の最寄り駅へと向かう路線の電車に揺られております。
探偵調査業務は、ご依頼をお受けした際に簡単な調査だったとしても、無理や無茶をすると失敗することもあります。
証拠撮影が重要な浮気調査や素行調査などの調査対象者の尾行や張り込みに際しては、たった一度の失敗が、その後の調査に大きく影響することがあり、証拠を掴むどころか、調査対象者に手玉にとられて罠に嵌まってしまうなんてこともあり得ます。
私自身も駆け出しの頃には、調査対象者に感付かれたかも?…バレたかも知れない?…というような不安を感じてしまうほどの無理な尾行をしてしまう事もありました。新米の頃は何がなんでも目的地まで絶対に尾行しなければいけない…という使命感から対象者の車が猛スピードで走行したり、信号無視をしたり、強引な走行をしたりしても、必死に追跡を行ったりしてしまうものです。
現在では、探偵業の業務の適正化に関する法律(探偵業法)によって、法令を遵守して探偵業を営むことが定められておりますので、ご契約の際にご依頼主様に違法な調査はしないという説明をしたり、契約書に記したりするもので、ご理解をいただいております。
どんな調査でも基本的に無理や無茶は駄目でも無駄を重ねることによって、結果に繋がるということは少なくありません。
対象者が現れるかどうか全く分からない現場での張り込みはもちろんですが、行方調査、所在調査、信用調査、採用調査などの聞き込み(取材)などの調査がそれにあてはまると言えます。
警察の捜査での聞き込みでも、100件や200件の聞き込みはおろか、事件によっては千や万の聞き込みを行って事件の解決に結びつけると聞いたことがありました。解決に結び付かないものは全て無駄なことと言えますが、無駄を重ねたからこそ、結果に繋がったとも言えます。
探偵の調査であっても同じことが言えると私は思います。完全に無意味なことで無ければ無駄を重ねることも必要だと思います。もちろん、調査によりけりということは当然のことでもあります。
本日の調査では、事前にご依頼主様から寄せられた情報を基に張り込みを行ったのですが、無駄に終わってしまいました。今回の調査は、期間や方法なども全て私に一任していただいてのご依頼ですが、調査費用には限りがあり、予算は決まっている上での調査依頼ですので、無駄を重ねることはなるべく避けたいのですが、次に繋がる調査であったことと考え、帰路につきました。
尚、ご依頼主様は、かなりの長期間を予想されておられるようではありますが、私は出来る限り臨機応変に立ち回って、なるべく早期に結果を出して、さっさと調査終了に持ち込みたいと考えております。お任せの調査依頼に関しては、自由に動ける半面、結構プレッシャーも感じたりするものです。
無駄を重ねることも意味があるとは言え、やはり無駄は避けたいものでもあります。明日は、また違う視点で調査に取り組んで無駄にならないことを願って頑張ります。(笑)