夜は短し歩けよっぱらい
会社の同僚たちと飲み会。
まだ盛り上がっている会に
後ろ髪を引かれながらも
終電に間に合うように店を出る。
少し早歩きはしたものの
終電にはちゃんと間に合い
座ることもできた。
そこから、
心地よく揺れる電車に
静かなる睡魔をたきつけられながら
自宅最寄り駅まで距離を縮めていく。
連日の忙しさと
少しの気の緩みが
相互に噛み合ったんだろな。
いつの間にか意識が
まどろみの中にいたことに気付いたのは
降りるべき駅で電車のドアがゆっくりと
閉まっていくのを見た時だった。
自分の瞼がゆっくりと開く速度と
電車のドアが閉まる速度が
きれいにシンクロしていた。
この電車が次に停車する駅からは
折り返す電車はない。
通過する停車しない駅の電気は既に消えている。
次の停車駅では寝過ごすことなく
無事に降車。
さて、ここからの選択肢は2つ。
タクシーで戻るか、歩いて戻るか。
時刻は深夜1時前。
まぁ、気候的には支障ない。
暑くもなく寒くもない。
歩くか。
歩くと決めたらグングン歩く。
夜の闇は思ったより浅い。
1時間ちょっとの深夜の散歩。
あまりオススメはできないな。
モリ



