撮影・監督、大津幸四郎(2014年11月ガンで逝去、後に監督として代島治彦氏が編集)作品「三里塚に生きる」を試写で観た。140分の静かな作品。響く轟音はジェット機のみ。そこでまだ戦っている人たちがいる。

若い人は知らないかもしれないが、かつて成田(三里塚)空港建設阻止の住民運動があった。国の意向によって強制的に農地を奪われることに義憤を感じて参加した学生運動家も多かった。

その学生も今や70才近いはず。豊かでない生活の中で、まだ闘争を続けている。これは、人生を無駄にしたのだろうか?じゃあ、誰のためになっているのかわからない一流企業に勤め、豊かな年金を得る人生が、無駄じゃない人生なのだろうか?

いまだに警察により行動を監視されている元青年行動隊メンバーもいる。そんな人々の姿に、凛としたのは私だけか。2014年11月公開。