離婚に至るまでの気持ちや行動のプロセスは、人それぞれですが、1つのモデルケースとして、次のような流れがあります。

 

 

・離婚しようかどうか迷い始める。

・夫婦仲を元に戻そうと頑張ってみる。

・やっぱり無理だと諦めて離婚を決意。

・配偶者に離婚を切り出す。

・離婚協議の前哨戦(相手方の離婚意思の確認や子どものことなどの大まかな話し合い)。

・別居開始。

・本格的な離婚条件の協議(調停や訴訟に移行する場合も)

・離婚成立。

 

 

同居しながら離婚協議をするケースもありますし、何も言わずに家を出て別居後に離婚を切り出すというケースもありますので、必ず上記の流れになるわけではありませんが、まぁ大まかに言うとこんな感じになると思います。

 

 

一連の流れのゴールは「離婚成立」なわけですが、その途中で「離婚しない」という結論に至ることもあります。

 

 

理由としては、子どものためとか、配偶者に反省の態度が見えたとかが多いように思います。

 

 

弁護士が介入するような事案でも、事件の途中で復縁したいという話が出ることは結構あります。

 

 

しかし、実際に復縁するケースはかなり少ないですね。

 

 

弁護士が介入しているということは、少なくとも離婚を求める側の離婚意思は強固であるのが通常で、当事者同士で話をしたくない、あるいは話ができないという場合ですから、元に戻るのはかなり難しいと思います。

 

 

とはいえ、もし、最初は離婚する気だったけど、途中で気持ちが変わって復縁しようかなと思った場合には遠慮なく弁護士にその気持ちを伝えてもらって大丈夫です。

 

 

気持ちが変わることはあって当然ですし、離婚するかどうかは弁護士が決める問題ではありませんから。

 

 

反対に離婚を求められた側が復縁したいと思っている場合は、なるべく早いタイミングでその気持ちを伝える必要があります。

 

 

上記の流れが進めば進むほど復縁の可能性は低くなる傾向にあります。

 

 

別居後に弁護士から通知が来たという時点では、もはや離婚の意思は完全に固まっているのが通常です。

 

 

後から反省してるだのなんだの言おうがなかなか響かないし、むしろ逆効果というようなことも往々にしてあります。

 

 

ですから、配偶者が離婚しようかどうか迷い始めているタイミングで関係の修復ができれば一番いいとは思いますが、このタイミングではなかなかその心情に気づくことができないこともあります。

 

 

少なくとも別居や離婚を切り出されたタイミングで、冷静に相手の気持ちを聞いてみて、やり直すために何ができるか検討してみることをお勧めします。

 

 

初動が肝心です。

 

 

最初に感情的になって怒鳴ったり、相手の矛盾点をつこうとしたり、論破しようとしたりしてしまうと、こじれますし、修復は難しくなる一方です。

 

 

 

もし関係修復したいと思っているのであれば、初動の時点で冷静に話を聞くということを意識してもらいたいと思います。

 

 

ポイントは、①初動の時点、②冷静に、③話を聞くということです。

 

 

裏返せば、離婚に向けた流れが進んでしまったり、感情的になったり、相手の話を聞くのではなく論難しようしたりとすると、修復は難しくなると思います。

 

 

 

 

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