はじめに
臨床心理士試験対策の記事もこれでおそらく最後です。
無事、1次試験を突破すれば、次に待っているのは2次試験(面接試験)です。
面接試験は、例年東京国際フォーラムで実施されます(ちなみに1次試験は東京ビッグサイトです)。
試験時間は15分くらいで、次から次へと受験生が面接を受けるので、スケジュールの関係で大幅に時間が長くなるということはないと思います。
たかだか15分の面接試験ですが、緊張すると思っておいた方がよいでしょう。
私も試験前は緊張しました。。
緊張してわけのわからないことを口走ってしまって、後から後悔することがないようにするためにもできる限りの準備はしておきたいところです。
しっかりと準備さえしておけば、やるだけのことをやったという気持ちになり、緊張もしにくくなりますし、何より結果に繋がるはずです。
これまでの試験対策の記事でも書いてきましたが、事前の準備がとにかく重要です。
そこで、今回もどのような準備をすればいいのかという視点で書いてみようと思います。
想定問答の作成
面接の対策は、想定問答の作成に尽きると言っても過言ではありません。
論述試験の対策と同じく、基本的には、その場で考えるのではなく、事前に準備していた回答を吐き出す方がよいと思います。
具体的に何をするかというと、ネット上に上がっている過去の受験生がこんな質問を受けたというようなものをすべて拾い出して、それに対する自分なりの回答を作成します。
そして、自分の回答を見ながら、さらにこの部分を突っ込まれたらどうだろうという形で、掘り下げていって、どんどん質問と回答を増やしていくという作業をしていきます。
最終的には、自分の口でブツブツと回答を声に出してみて、うまく答えにくい箇所は表現をブラッシュアップするなどして、想定問答集を完成させていきます。
そして、試験直前までブツブツ口に出して、面接本番で何も見ずにしっかりと受け答えができるようになるまで準備するというわけです。
ただし、言うまでもありませんが、回答は一言一句丸暗記する必要はありません。
ポイントは、質問に端的に答えているか、独りよがりな回答になっていないか、社会人としての適切な言葉遣いができているかなどに注意を払って練習をしてみるとよいと思います。
いつから対策するか?
1次試験に合格してから対策をするという方もおられると思いますが、私は1次試験前から想定問答集は大方作っていました。
というのも、1次試験の合格発表から2次試験まで、わずか2週間ほどしかなく合格発表後に準備をしていては間に合わない可能性があったためです。
具体的には、想定問答集自体は1次試験の数か月前に完成させて、ひとまず面接対策は放置して、マークシートと論述に集中します。
そして、1次試験の受験直後から、合格していることを前提に、想定問答集の回答部分をブラッシュアップしていくという作業を行いました。
ポイントは、心理的に余裕のある時期に想定問答集を大方完成させてしまうということです。
1次試験の直前期はやはりマークシート対策に力を注ぎたいですし、戦略的にもそうするのがいいと思います。
そう考えると、面接試験のための想定問答集はある程度気持ちに余裕のある時期(たとえばゴールデンウイークあたり)に一気に作ってしまうというのがいいように思います。
想定問答集の作成自体は、それほど時間はかかりませんが、回答の作成過程で、こんな経験をしておけば回答に使えそうだなということに気づくこともあります。
これが2次試験の直前期であれば、もはや間に合いませんが、試験の年の夏ごろまでであれば十分対応が可能なはずです。
実際、私もスーパービジョンを受けてみたり、学会の発表をオンラインで聞いてみたり、興味のある論文や文献を読んでみたりと、面接で回答をするためだけにやったこともありました。
学問的にはこのような打算的なやり方はあまりよろしくないのでしょうが、何もやらないよりはマシだと思って割り切りました。。
ということで、想定問答集の作成にはなるべく早くに着手することをおすすめします。
予備校は利用すべきか?
私の場合は、経歴がちょっと特殊でしたので、ネットに載っているような想定問答にとどまらずに、イレギュラーな質問や意地悪な質問も来るのではないかと想定していました。
そういう意味では、自分だけで質問を想定することには限界があり、第三者の視点も得ておきたいと思い、予備校(ファイブアカデミー)の模擬面接を利用しました。
結果的には、模擬面接を受けてとても良かったと思います。
私の経歴に即して質問をしていただき、しかもやや圧迫っぽい感じで答えにくい質問をバンバンしてくださったので、あらかじめハードな面接を経験することができました。
そして、模擬面接のあとにフィードバックをしていただけるので、具体的にどう答えるとよいのかということも含めて第三者の意見を聞くことができ有益でした。
何よりこちらの回答を踏まえて、さらにそれに突っ込むような形でかなりハードな質問をされたので、模擬面接後にこのままではいけないという気持ちが強まり、回答のブラッシュアップ作業が加速しました。
ただ、多くの方は新卒でストレートに心理士試験を受けるというパターンだと思いますので、そういうオーソドックスな経歴の方の場合は別に模擬面接まで受けておかなくても大丈夫なのではないかと思います。
まぁ1万円程度の模擬面接の費用を高いと見るか、合格の確率を1%でも高めるためであれば高くないと見るかという感じで判断してもいいかもしれません。
圧迫面接はあるのか?
ネット上では臨床心理士試験では圧迫面接があったということをよく聞きますが、私の場合は、本番はめちゃくちゃ丁寧な対応をしていただけました。
開口一番、「今日は弁護士バッジしてないんですね(笑)」みたいなことを言われてから面接が始まったので、何とも和やかな雰囲気でスタートし、その後も圧迫面接的な感じは一切ありませんでした。
模擬面接の方がよっぽどしんどかったので、そういう意味でもハードな模擬面接を経験していたのは精神的にも良かったんじゃないかと思います。
内容的にも想定していた質問が大半で、予定通りの回答を繰り返しているとあっという間に15分が過ぎていたというような感じで終わりました。
私は圧迫面接にあいませんでしたし、周りの話を聞いていても圧迫面接を受けたという方はいませんでしたので、本当に圧迫面接があるのかどうか真偽のほどは分かりませんが、万が一圧迫面接であったとしても対応できるように心の準備をしておいて損はないと思います。
服装や髪形はどうするか?
面接試験では社会人としてやっていけるかどうかも見られているはずですから、オーソドックスな服装や髪型で面接に臨めば問題ないと思います。
見た目で個性を発揮する必要はありません。
ネット上で臨床心理士試験の面接のことを調べていた時に、こんな服装で面接に行ったけど受かっちゃった的なことを書いている人がいましたが、無視していいと思います。
奇抜な服装で試験に臨んで合格した人もいるというだけで、奇抜な服装で臨んだから合格したわけではありません。
とにかく面接では「普通」が一番です。
ましてや臨床心理士試験の面接のように多数派が合格し、少数派が不合格になる試験では、その他大勢になることが重要です。
悪目立ちする必要は全くありませんし、悪目立ちすることはマイナスになることはあってもプラスに働くことはないはずです。
試験会場で頭ぼさぼさ、シワシワでしかも派手めなスーツの人がいましたが、実際に試験後に同級生と話していた時に「あんな人いてたね・・・」という話題になったぐらいですので、やはり妙に目立っていたのでしょう。
たいそうな話ではなくて、とにかく無難に普通の服装・髪型にすればいいと思います。
面接試験までこぎつければ、ほぼ合格が見えてきたも同然ですので、最後の最後まで準備を怠らずに合格を勝ち取ってもらいたいと思います