少し前に「親ガチャ」という言葉が話題になりましたが、弁護士をしていると裁判官もガチャだなと思うことがたまにあります。

 

 

つまり、どんな裁判官に当たるかは運次第で、当たる裁判官によって有利になったり不利になったりすることがあるということです。

 

 

ここで誤解のないように言っておくと、多くの裁判官は非常に優秀で、大半のケースにおいてはガチャ的な要素はないと思います。

 

 

しかし、ごくごく稀に問題のある裁判官もいてて、同業者と話していてもさすがにヤバいよねというような裁判官がいるのも事実です。

 

 

弁護士の間で「あの裁判官には当たらんとってほしい」なんていうことが言われたりすることもあるほど、問題のある裁判官というのは多くの弁護士から見てもおかしいと感じるものです。

 

 

では、問題のある裁判官に当たると絶対に困るのかと言うと必ずしもそうとまでは言えなくて、テキトーな判断の結果こちらに有利な結論が出ることもあるわけです。

 

 

ここが「裁判官ガチャ」たるゆえんですね。

 

 

弁護士としては、不本意な結果になったときに裁判官のせいにしたくはないし、軽々にそのように言うべきでもないと思いますが、そう思いたくなるような事件があるのも事実です。。。

 

 

では裁判官ガチャでおかしな裁判官を引き当ててしまった場合に何とかする方法はあるのかというと、基本的にはそんな方法はないと思います。

 

 

強いていえば、裁判官の異動を願うくらいでしょうか。

 

 

裁判官は3年に1回程度異動があって、裁判官の交代で訴訟の潮目が変わるなんてこともありますから。

 

 

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ちなみに、調停であれば「調停委員ガチャ」ということもあるかもしれません。

 

 

ただ、調停委員は裁判官と違って、何らかの決定権限があるわけではないので、さほど影響は大きくないように思います。

 

 

とはいえ、双方に弁護士が付いていないケースであれば調停委員の進行は結構重要だと思います。

 

 

弁護士をつけずに調停をしておられる方から法律相談を受けていると、調停委員がワケのわからんことを言っていたり、法的知識が誤っていたり、サジを投げてしまったりというケースを見聞きすることもあります。

 

 

一般の方からすると、裁判や調停なんて一生に一度あるかないかの経験です。

 

 

そんな一生に一回の経験をガチャで決められたらたまったもんじゃないと思います。

 

 

何とか司法業界においてガチャ的要素が減っていってもらいたいものですひらめき電球

 

 

 

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