離婚事件の場合、大半は1年以内に解決します。


ですが、中には1年を優に超える事件もあります。


では一体どんな場合に解決まで長引いてしまうのでしょうか?


何回かに分けて分けて傾向と対策を考えてみたいと思います。




①親権が徹底的に争いになっている場合


これはまず間違いなく長引きます。


というのも、日本の法制度では、共同親権というものは認められておらず、父母のどちらかを親権者にしないと離婚ができません。


夫婦のどちらもが親権者になるということを主張して平行線の場合、話し合いでは離婚をすることができないということになります。


つまり、協議離婚は当然無理ですし、次のステップである調停も結局は裁判所を使った話し合いですので、親権争いが真っ向から対立する場合離婚成立には至りません。


そうなると、当事者同士の話し合いではなく裁判所に結論を出してもらうべく訴訟での解決という方法しかなくなります。


調停不成立を経て訴訟ということになるので、訴訟提起の段階で、離婚問題が発生してから半年以上経過してても全然おかしくありません。


そして、訴訟になってからも、お互いが譲歩して和解するということがしにくいんです。


お金の問題であれば、一方が「100万円払え」と言って、他方が「50万円でどうだ」と言って、間をとって75万円!みたいな解決の仕方もありますが、親権の場合はそうはいきません。


0か100かなわけです。



和解ができないとなると、訴訟では書面の応酬、調査官調査、尋問などの様々な手続を踏んで、ようやく判決に至るということになります。


しかも、これにて一件落着かと思いきや、一審で不服があれば次は高裁でということで、次のステージまであるわけです。


ですので、親権が徹底的に争いになっているケースは長引く傾向にあるというわけです。


「徹底的に」と書いたのは、親権を主張してはいるものの、なかば無理だろうなーということを承知で主張しているケースもあり、そういった場合は適当なタイミングで合意に至ることもあるからです。


要するに、親権についてはお互い絶対に一歩も引かんというスタンスの場合は長引く傾向にあるということですね。



では長引かないようにするための対策があるかというと、おそらくないでしょう。


長引かないようにするということは、どちらかが譲るということですが、それはできないですよね。


ですから、お互いが親権を徹底的に争うぞという場合は長引くことを覚悟の上で、頑張るしかないということになりますひらめき電球



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