西暦2021年

第1次星間大戦と呼ばれた史上最大の宇宙戦争から11年が経った。

ゼントラーディ軍第118基幹艦隊からの衛星軌道上からの艦砲射撃による
被害の面影は地球上に今だに残ってはいるが

生き残った地球人類は共存の道を選んだゼントラーディ人と共に
新統合政府の下、復興への道を歩んでいた。

初代新統合政府大統領ブルーノ・J・グローバルにより、銀河移民計画が始動し
2012年の第1次超長距離移民船団メガロード01出港を皮切りに
次々と超長距離移民船団や近距離移民船団が出港

翌年には惑星エデン入植と言う移民船団事業としては初の偉業を成し遂げ

その後も次々と移民惑星を発見入植するなど、人類の生活圏を広げ
遂にはプロトカルチャー由縁の種族の国家と国交を結ぶに至った。

一見、人類の歴史として成功したかに見えるが

新統合政府に反抗する反統合政府組織と第118基幹艦隊の敗残兵により
紛争地域は全銀河規模に拡大し、人類は今だに戦いを続けていた。

そんな中

【新統合宇宙軍クラビウス基地】

月のクラビウスクレーターに建設された新統合宇宙軍クラビウス基地である部隊が設立した

その部隊の名前は新統合宇宙軍予備宇宙艦隊所属SVFー64アンサーズ。

SDFー1マクロスに所属していた飛行隊だった部隊だが
第1次星間大戦終戦直後において、殆どの隊員が戦死し解隊され
今日に至るまで欠番ナンバーであった。

そんな欠番ナンバーだった部隊が再編成された理由は・・・・

白川提督「いよいよ、最終段階だな。桐原予備役少佐」
新統合宇宙軍.白川秀康.提督

桐原少佐「はい、VFー1Pフレイヤバルキリーによる実験部隊実現間もなくになりました」
新統合宇宙軍桐原茂人.予備役少佐

VFー1Pフレイヤバルキリーを運用した実験部隊の設立だった。

フレイヤバルキリーとはVFー1バルキリーを二世代可変機同様の性能に改修した機体で
基礎改修したX型よりステルス性能を特化した可変戦闘機だ。

今回、アンサーズ再編成された理由は
実戦配備を開始した新型主力可変戦闘機VFー5000スターミラージュを開発した
新星インダストリー社が今後の可変戦闘機開発の可能性を見出すための
新部隊設立を要請された事

クラビウス基地司令部は会議の末、アグレッサー部隊や準特殊部隊などの機能を持ち
パイロット定員16名を優秀なパイロットを集めた実験部隊アンサーズ編成を決定した

指揮官は予備役に退いていた第一次星間大戦のエース
元SVFー64の隊員桐原茂人予備役少佐であり・・・
隊員となる優秀なパイロットを集めていた。    

白川秀康提督は上手く部隊が運営できるよう護衛としてVFー5000による2個飛行隊
早期警戒部隊・・・そして、アームド級宇宙空母アルタミラを用意した。

構想実行して少しずつ隊員を集めていたが・・・・
2021年に入って殆どの隊員を集める事が完了し・・・
残りは後二人となった。

桐原少佐「人員不足もある中で、優秀な人材を集められた事は幸運でした。感謝します。」

白川提督「いや感謝するのはこっちさ、出切れば君の妻の桐原予備役大尉も招集したかったが・・・」

桐原少佐「妻はだめですよ、それにただでさえ迷惑かけてるし。」

殆どの優秀な隊員を集めるのに、苦労した。

第1次星間大戦の影響の余波もあってか、優秀な人材は中々いなかった。
むしろ優秀な人材を引き抜く事もあってか、隊員が所属する部隊から睨まれたりした事も
あったが着実に人材を集められる事が出来た。

白川提督「吉野大樹.宇宙軍大尉、あのマーズウォーズ事件の英雄は元気か?」

桐原少佐「はい、22歳と若い副隊長ですがよくやってくれます。」

白川提督「まぁ人手不足だし、仕方がないな。」

副隊長として内定が決まった吉野大樹.宇宙軍大尉と言う若い男性士官。

2018年の火星で起きた反統合紛争事件であるマーズウォーズ事件に遭遇し
優秀な成績を積み、19歳で中尉に昇進した事で知られるパイロットだった。
アンサーズ中隊結成時に茂人と共に副隊長として着任している。

現在はテストパイロットをやっており、事が済んだら合流する手筈である。

順調に人員を集められたアンサーズ中隊だが問題があった。

桐原少佐「あと一人見つからないんですよ。」

白川提督「あと一人か・・・・それは厄介な課題だな。」

桐原少佐「あと一人、見つかれば万事解決なんですがね。」

あと一人の隊員が見つからない。
クラビウス基地やアポロ基地に所在する部隊のパイロットを探し当てたが
該当するパイロットは見当たらなかった。

地球や移民船団などの他部隊まで探そうとしても時間がかかる。

白川提督「見当たらないとなると、これはどうだろうか?ギンヌメール中尉、例の物を」

メロディー「ハッ」
新統合宇宙軍.メロディー・ギンヌメール中尉

桐原少佐「?」

白川提督はもう一人の隊員が見つからなくて悩んでいる茂人に
秘書士官であるメロディー・ギンヌメール中尉を呼び出し、ある物を取りに行かせた

そのある物の正体が分からない茂人は不思議そうな顔をしながら
しばらく待っていた

そして・・・・・メロディーがある物を持って戻ってきた

メロディー「少佐、これを」

桐原少佐「機種転換センター?」

白川提督「マイクローン化したゼントラーディ人やその他の業種から可変戦闘機パイロットになる訓練所だ。そこの教官として出向し、指導して引き取ればいい」

ある物とは
機種転換センターのパンフレットだった。

機種転換センターで他業種から可変戦闘機パイロットになる兵士が多く。
特に戦闘経験の多い海兵隊に勤務していたマイクローン化したゼントラーディも結構多い

そこならば即戦力となる人材が出てくる。

目星になる人材をマークし茂人を機種転換センターの教官として出向し育成すればいい。

桐原少佐「目星になる隊員候補がいなければ、意味が・・・・」

白川提督「大丈夫だ、目星になる隊員候補がいたら君に伝えておく」

茂人は目星になる人材が誰がいいのか分からず不安視するが

目星になる隊員候補になる人材は白川提督自らマークするので問題がない。
後は機種転換センターに出向し、教育すればいい。

白川提督は茂人の肩をパンパン叩きながらそう言った。

桐原少佐「で私一人出向させるつもりですか?」

白川提督「ベレスフォード大佐の部下であるカゴメ・バッカニア少尉を副官として派遣する。オペレート役は必要だからな」

桐原少佐「・・・・・」

派遣するのは茂人だけでなく
アルタミラ艦長であるジェイル・ベレスフォード大佐の部下であるオペレーター
カゴメ・バッカニア少尉も派遣するらしい。

茂人はカゴメとは既に会った事があり
真面目そうな雰囲気のある若い女性士官と言う印象を持っている。

白川提督「とりあえずだが、慌てずに頑張ってくれたまへ」

桐原少佐「分かりました、慌てずに頑張っていきます。では失礼します。」

白川提督「うむ」

茂人は白川提督とある程度話を終えると、退席した。

今の時間は17時であり、定時の時間である。
これから基地から退勤し、家族の元に帰らなくてはいけない。

退席した茂人を白川提督は部屋から出ていくまで見届けた

白川提督「家族想いだな、桐原予備役少佐は・・・・」

メロディー「そうなのですか?噂では機種転換拒否して。左遷の末・・・予備役編入されたと噂ですが」

白川提督「噂じゃないよ、あの第1次星間大戦を生き抜き出世コースを歩むはずが・・・VFー1に拘り機種転換拒否した。まぁバカだよ」

メロディー「なるほど、馬鹿ですか・・・」

白川提督は秘書士官のメロディーと共に茂人の事について言及した。

茂人はSDFー1マクロスに所属していたSVFー64の隊員として
南アタリア島攻防戦からボドル基幹艦隊決戦に参戦し生き抜いてきた歴戦の猛者
戦場で知り合ったミリア・ファリーナ・ジーナスの副官である

デワントン・フィアロと戦後結婚し順風満帆な生活を送ろうとしていたが

VFー1バルキリーに対する気持ちが強いせいか機種転換を拒み左遷
最終的に予備役に編入され、今は家族と共に銭湯屋を営んでいる。

白川提督「今回、桐原予備役少佐を招集したのは彼の腕を惜しんだからだ。このまま腐らせるのは勿体ない。だから、今回の新星インダストリー社からの依頼と我々上層部とマッチしたアンサーズの隊長として抜擢したんだ。」

メロディー「なるほど」

白川提督「まぁバカだが、いい戦果を残してくれるだろう。あの地獄を生き抜いてきた猛者だからな」

今回、アンサーズの隊長として抜擢したのは茂人の指揮官として
パイロットとしての腕前を腐らせるのは勿体ないから。

このご時世人手不足。

優秀な人材を生かさぬまま放置するのは勿体ない。
そんな白川提督のご意向で、茂人は予備役招集されたのだ

白川提督「まぁどんな結果になるにせよ、いい結果は残してもらいたいものだな。」

メロディー「そのとおりですね。」

どんな結果になるかは正直分からないが

招集した以上、優秀な人材そして装備環境を揃えた結果に伴うアンサーズの結果を
素晴らしい物であってもらいたいと、白川提督はそう思っていた。

【月面クラビウス基地地下施設】

茂人は月面都市クラビウスシティーと繋がっている
クラビウス基地地下施設を歩いていた

クラビウス基地は日系の兵士が多いのが特徴的だったが・・・・
ゼントラーディ人も暮らしやすい環境のためか
ゼントラーディ系新統合宇宙軍軍人の姿が目立つようになっていた。

桐原少佐「まぁ環境も環境だからな、当然と言っちゃ当然だけどな」

茂人はそんな光景見ても特に何にも違和感などを感じたりしてなかった

今となってはそれが当たり前だし、茂人の妻のデワントンはゼントラーディ人だ。
一緒に暮らしてみれば普通の人間と変わらないし
特に生活に不便するような経験なんて全然ない。

産まれてきた娘たちだって、そこら辺にいる地球人の子供と変わらない

ただ・・・・・・・

桐原少佐「とは言えだな。ゼントラーディ人か・・・・」

最後の残り一人はゼントラーディ人を入れたい。

既に男女のゼントラーディ人を部下にしているが・・・・
戦力としては優れている部分もあり、出来るならば
もう一人、ゼントラーディ人のパイロットが欲しいと思っていた。

とは言え

桐原少佐「いかんいかん、特定の人種を優遇しすぎるのは差別の種。しっかり吟味しないとな」

特定の人種ばかり優遇しすぎるのは差別の温床になる。

部下になる残り最後の隊員もしっかり吟味した上で配属か否かを決めなくてはならない
その点についても、白川提督もしっかり判断してくれるし不安はない。
とにかく、白川提督が選んだ隊員候補でもしっかり教育すれば問題がない。

とその前に

桐原少佐「その前に、帰宅する前に機種転換センター覗いていくか」

機種転換センターを見なくてはいけない。

一体どんな面子が通っているのか・・・・
一時的に教官になる身としては確認しなくてはならない。

茂人は駐車場に向かうと自家用車に乗り込み機種転換センターへと向かった

機種転換センターは基地からしばらく走った先にあり
クラビウスシティー内の新統合宇宙軍軍事施設内に併設されている

茂人は施設に到着すると車から降り
受付で見学許可証を借り建物内にはいった。
案内人の士官の誘導の元、見学を始めた茂人だが・・・・

桐原少佐「ゼントラーディ人が多いな」

見学した先で見たのは機種転換センターにいる候補生の大半が
ゼントラーディ人の兵士だった事だ!

ここまでゼントラーディ人が多いとは想像もしていなかった。

多分、最後の一人はゼントラーディ人になるだろうな。
今見ている光景を見て茂人はそう思った。
現時点で連絡はないと言う事はまだゼントラーディ人で確定ではない
とは事実だろうけど

これを見たら、ゼントラーディ人になる可能性は高い

茂人は見学をしながら、最後の一人について考察していった。