雑感

先日、録画していたBSフジの鬼平に、山田五十鈴さんがゲストに出ていて、その存在感と迫力に終始圧倒された。鬼平の若い頃のイロという、役どころで今は落ちぶれて‥。酒浸りのたかり屋という怪しい生活の中、鬼平と出逢い危ない所を助けられるが、なにもいわず立ち去る。こんなに色っぽくて、切なくて、嫌な女なのに、どこかほっとけない。鬼平に応えたいといういじらしい思いと自分は頼ってはいけないというギリギリのおんなの矜持みたいなものも伝わってきて、なんともいえない思いに胸が熱くなってきた。こんなに見終わったあとにもしみじみと余韻が残る女優さんは、最近にはいないなあ。いいドラマでした。