世のよし悪しはともかくも、
誠の道を踏むがよい、踏むがよい

大名や公家はあてにならない。
本当に力を発揮するのは草莽の志士の連中だけだ

私の志は、夜明けに輝く月のほかに知る人はいない

花をみてさきにほふ花をみてだにしのぶかな
雲ゐの風の今日はいかにと

けふもまたしられぬ露のいのちもて
千とせも照らす月をみるかな

取り佩ける太刀の光はもののふの常に見れども
いやめづらしも

いくそたびくりかへしつつ
わが君のみことし讀めば涙しこぼるも

あなたなる峯の白雲夕ぐれに
見ればかなしも世の事思ふに

時なればせんすべもなしもののふの
あはれ吾が君もおもちちもおきて

あづさ弓春も来にけりもののふの引き返さじと出づる旅路に

富士の御山は崩るとも、心岩金砕けやせぬ、これ、砕けやせぬ。

時鳥血爾奈く声盤有明能月与り他爾知る人ぞ那起
ほととぎす血に泣く聲は有明の
月より他に知る人もなき

久坂玄瑞