監督ジョニー・トー
脚本ワイ・カーファイ
撮影チェン・シュウキョン


無駄な説明や台詞、音楽は一切なし。研ぎ澄まされた感性と有無を言わせぬ銃撃戦のリアリズムに終始圧倒された…。

娘婿と孫を惨殺されたコステロ(ジョニー・アリディ)は奇跡的に生き延びた。コステロは娘に復讐を誓う。そんな時に三人組(アンソニー・ウォン、ラム・シュー、ラム・カート)の男達に出逢う。コステロは長年の動物的カンで彼らに仕事を依頼する。

荒涼とした広場で無人自転車を的に銃の試し撃ちをしているときのコステロと3人のスナイパ‐たちの子供のような笑顔…。バックに流れるハモニカのなんともいえない調べに、なぜか泣きそうに…。

コステロは若い時に打ち込まれた銃弾のせいで、記憶がどんどん薄れていた。3人のスナイパ‐が復讐を果たした相手は自分たちのボスの手下とわかり、やむを得ずボス(サイモン・ヤム)を敵にまわすことになった。

多勢に無勢。 

100人位に囲まれて絶体絶命の時、にお互いの口に煙草をくわえさせて、最後の煙草を美味しそうに吸う男達。

自分たちの信念に従って死んでいく彼らにはなんの迷いもなかった。





リーダーのアンソニー・ウォンの死ぬ間際に見せる微かな笑みが全てを雄弁に語っていた。




彼らの死をテレビニュースで見ても、コステロにはわからない。子供に自分の知り合いなのかと訪ねる、全てを推測するコステロ。

月明かりの中を彼らの死を痛み、海岸で深い祈りを捧げる。

そこに死んだ仲間や娘や孫の幻が集まってくる。コステロの娘が優しく男を抱きしめる。なんともいえない幻想的な美しい描写が続く。



そして怒涛のラスト。



コステロは殺された孫や、娘の復讐を果たすためにボスと対決する。すれ違い間際に風になびいたネクタイの裏についていたシールにめざとく気付いたコステロ。

スローモーションのショットの中で崩れていくボスの体。

ううむ。見事だ。

しばらく言葉を無くした。




劇場で見なかったのが心底悔やまれた。キラキラショック!

しかしこういう映画を見てしまうと生ぬるいアクション映画はますます、受け入れられなくなりそうだ。キラキラショック!