久しぶりにアップします。
何事もなかったように始めさせていただきます。
今回は森川楓子著『林檎と蛇のゲーム』です。
このミス大賞受賞作です。
中学生の女の子珠恵は母親を事故で失っており、父親と長らく二人暮らしでしたが、父親が長期の海外出張になり、小学校時代の同級生水野を世話役として家に呼び込みます。
水野はクールな美人で珠恵に媚びることもせず、淡々と留守番をしますが、珠恵水野が父親の再婚相手と勘ぐります。
そんな中、珠恵が近所の変人占い師(女)と猫でトラブルになります。
占い師が猫を殺したことから、珠恵が抗議に行くのですが、占い師は血塗れで倒れております。金庫は開いており、物盗りの犯行のようです。
気が動転して、その場を逃げ出しますが、近所の人に見られてしまいます。
水野に打ち明けると、すぐに逃げるよう勧めます。
なぜか、水野の使命は、父親が隠し持っていた一億円の現金を護ることでした。一億円の出所を巡って痛くもない腹を探られたくない、と。
珠恵逃避行とオーバーラップして、父親が小学生時代に一億円を得るまでの物語が徐々に明かされます。
確かに読ませる筆力はあり、キャラは立っております。
タイトル名とストーリーもリンクしております。
しかし、理由がヤクザの酔狂という、あまりにもアイデア偏重で納得できない動機で物語が回転しております。
ですので読み終わった後に何かが残るということもありませんし、感動もしません
退屈という程でもなく、要するに微妙なのです。
このミス大賞ってそんな話ばかりですね。
シャトゥーン』はアメリカのB級ホラーみたいだし、『四日間の奇跡』もなんだか大した事ないし。
サウスポーキラー』はよく出来ていたと思いますが。
乱歩賞もそんな気がしますが。主催者の圧力で「受賞なし」を避けたかっただけではないか、と。
それでは、また。

パーフェクトゲッタウェイ』を観ました。
ミラ・ジョボビッチ主演です。
タイトルからスティーブ・マックイーンの名作『ゲッタウェイ』のリメイクかと思ってしまいましたが、何の関係もありません
新婚旅行にハワイを訪れたカップルが殺される、という事件が起こります。
何も知らずにハワイ・カウアイ島を訪れた新婚カップルが、同じく訪れた他のカップルに対して疑心暗鬼になります。
映画の脚本家だというカップル、特殊部隊に居て、後頭部にチタンが入っているカップル、やたらアナーキーなカップル。
誰も癖があり、怪しいのです。
あっというどんでん返しがあり、意外な犯人が明らかになります。
予め書きますが、ああいうオチは反則だと思います。
「ミステリーの反則集」なるものがあれば(ヴァン・ダインの二十則またはノックスの十戒というのがあるらしいですが
)、間違いなく反則の筆頭に上がるでしょう。
ただ、話としてはまあまあ面白かったので、貶すのもなあ、という感じです。
ところで、TSUTAYAR15指定になっておりました。
新婚さんだからエッチなシーンがあるのかと思いきや、何もありません
それでは残虐なシーンがあるのかと思いきや、それも大したことありません
遊星からの物体X』や『バイオハザード』のほうが遥かにグロいですし、ナイフで掌をパックリ、というシーンが一番という大人しさでした。
何をもってR指定なのかが最大のミステリーです。

ソルト』を観ました。
アンジェリーナ・ジョリー主演です。
米ソ冷戦下にアメリカに潜入したスパイの話です。
忍者の草のように、普段は平穏に暮らし、指令があった時に工作員として活動する、という話です。
この手の話はいくらでもあり、チャールズ・ブロンソン主演の『テレフォン』などもそうです。
で、この話ですが、北朝鮮にCIA工作員として潜入したアンジェリーナは……、既にこの時点で違和感ありまくりです
確かに捕虜交換の形でスパイ容疑をかけられた女性ジャーナリストが北朝鮮に潜入して捕まった事件はありました。
でもそれは東洋系で、服を変えれば、一見して分からない程度に現地に馴染める人でした。(無論その人が工作員だったか不明ですが)
白人が北朝鮮にいたら、いる時点で通報されまくること請け合いです。
CIAってその程度のことも分からないのでしょうか?
アメリカと北朝鮮との捕虜交換でアメリカに戻ったアンジェリーナは結婚し、幸せに暮らします。
やがてロシアから亡命したオルロフアンジェリーナの部署に来ます。
アメリカに潜入したロシア工作員の名を告げる、と。尋問官として質問するアンジェリーナオルロフアンジェリーナこそがスパイだと告げます
仲間に疑われたアンジェリーナは、脱出し、CIAの追跡を掻い潜りながらオルロフの陰謀を阻止すべく、孤独な戦いを繰り広げます。
アクションは派手で、『トゥームレイダー』のララ・クロフト
ばりの強さを見せます。
そういう見所はあるのですが、今一つリアリティという点で諸々気になってしまうところが幾つかあります。
後味もパッとせず、安易なアメリカンハッピーエンドにしなかった点を評価すべきなのでしょうか?
駄作というわけでもなく、中途半端です。