ジャパン戦術編最後です。
後半、新しいシェイプを見せてくれる。
「1322」から9シェイプとエッジのピストンATを「33」で作り「3311」へと変形。ピストンしてる間にエッジにいたスタンドとフルバックの選手をオープン側に移動させてセンターの中村選手から「1」の7番ラブスカブニ選手をカットインその裏からスタンドの田村選手とフルバックの山中選手が逆側から走り込みエッジにパス。
パスは繋がらなかったものの防御は混乱していた。
一回の攻撃でフェイズごとにフォーメーション(シェイプ)が変わるのは、NZ対トンガ戦のNZ以来であり、高い意思決定能力がないと実行できない極めて戦術的な難易度が高いことを世界二位のアイルランド相手にやってのけて、防御でも攻撃でも完全に防御を崩したと言える。
ちなみにNZは10シェイプに突破力のある8番のキアランリード選手と5番のスコッドバレッド選手を軸に3人で10シェイプ、エッジに走力のある、2番のコールズ選手、6番のサヴェア選手、7番サムケイン選手を配置している。
NZの狙いは、突破力のある8番、5番を中心にミッドフィールドでブレイクダウンを作り、真ん中に防御を集める(グルーピング)役割と防御の人数をスプリットさせる役割を持つ。
ピストンATで片側に防御をグルーピングさせるジャパンの意図の違いがあるのも興味深い。