3ポッドと4ポッドのメリット、デメリットとは | 井上正幸のブログ

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3ポッドと4ポッドについて質問があったのでブログにしました。


3ポッドのメリットはブレイクダウンの人数が多い(4人)ので、プレッシャーを受けにくい。
また、9シェイプが無いので一つのポッド内にフォワードとバックスを混在させることができ、ディフェンスとのミスマッチを作りやすいこと。
他には9シェイプが無いのでエッジのポッドの人数が多い状態でボールを外側に運ぶことができるので、相手のウイングと駆け引きができる。
つまり、ラインに上がってくればキックを使い、上がってこなければパスで攻めるといった「エリアマネジメント」の戦術として用いることができる。
もちろん、速いリサイクルで攻撃して数的有利な状態でなければ使えない。

デメリットは、エッジからの折り返しで10シェイプにプレッシャーを受けやすいこと。9シェイプが無いので防御は的を絞りやすく、直線的にプレッシャーをかけることができる。
また、フォワードとバックスがラインに混在してるため、一定のスキルレベルを求められる。


対して4ポッド。メリットは9シェイプが入るので攻撃チャンネルが3ポッドより1つ増え、タッチラインからの折り返しも9、10シェイプと2つあるので防御は的を絞りにくい。
また、9シェイプがあることでゲインラインの攻防に対しても有利で、ディフェンスはプレッシャーをかけることを強いられる。
9、10シェイプとミッドフィールドにポッドが2つあるので、シェイプのように順目へユニットを移動させて防御と駆け引きすることもできる。

デメリットはブレイクダウンの人数が少ない(3人)ので、特にフォワードが1人しかいないエッジでプレッシャーを受ける。
また、「どのチャンネルで攻撃するか」といった「戦術的意思決定」がしっかりできないと9シェイプばかりになり、ボールが動かなくなる。
オプションが多い分、意思決定が複雑になるので、分析に基づいてタイムライン(時間軸)でボールの動かし方を決めたり、チームの特徴に基づいてボールの動かし方を決めることもある。

簡単に言うと、3ポッドは戦術的に単純な分、「スキル」が低いと戦術を機能させるのは難しく、4ポッドはオプションが多い分、高度な戦術理解を要すると言える。