初めに:企業大量採択機種ThinkPad L520をT520の代わりに入手して動作確認して
みた。L520は企業向けなので6列キーボードだが、アイソレーテッドでな
い最後の密着型キーボードである。従来型伝統の7列配列キーボードより、
キーの感触がやや柔らかいが、最後の非アイソレーテッドキーボードとし
てペタペタしないキータッチと押し込みの深さを望む使用者にはたまらな
い感触だろう。Appleアジャスタブルキーボードのカチャカチャというメカ
ニカルキーに身を染みこませた者にはこのメンブレンキーは不満を感じる
だろうが、時代の流れで、致し方ないだろう。Apple社がMacBook(Early
2006)で先鞭を付けてアイソレーテッドキーを導入した。そのL520に
Win10やWin11を入れてみた。さすがに第二世代のインテルCPUでは、
馬力に欠けるしドライバがWin8.1までしか無いので腐心した。Hachintosh
にもなりそうだが暇を見て試みる。
①archive.orgにL520/L420・T520等用のSP1無しのWin7 x64の露語/英語リカバリデ
ィスクがあり、DL&インストールしWin10にアップし、更にWin11にアップしたが
なぜかRealTekCardDriverが黄色三角のままで使えなかった。それでWin7 x64からの
アップデートを取りやめ、最初からWin10 21H2を入れて全部デバマネOKにした後
Win11にアップした。TrackPoint TouchPadドライバ6hgx82ww.exeやhvg226ww.exe
で異なる挙動をした。L520_LEN0017用Win8.1〜XP用の6hgx82ww.exeで若干違和
感が残る動作をしたが、X220_LEN0020 Win10用のgggr07ww.exeが一番安定して
二本指スクロール等も安定していた。hvg226ww.exeでは電源ON直後TrackPoint
とTouchPadが認識されないエラーが出た。ドライバの更新を繰り返しWin10 と
Win11両方を試してみたが、ポインタが飛び跳ねたり、「おすすめ」やCortana
が突然開いたり、おかしな挙動をしていた。その都度レジストリを書き換え、
挙動動作を止めた。今もL520専用ドライバLenovoサイトがあり、XP〜8.1まで
のドライバがDL出来る。ただし数年更新の企業向けL520はWin8.1までしか
ドライバはない。Win10やWin11はドライバ毎に挙動が異なるのが実感だった。
このL520では、BIOS修復よりもTouchPad挙動・ドライバ選定に一番腐心した。
一方Macはその意味では機械部分もドライバソフトも1社が制御するため、
TouchPadのハードとドライバの違和感が全くなくスムーズなのが良い。
②最初に入手したL520は、メモリなしで電源ONしたとき、ピー、ピッピッピッ、
ピッピッピッ、ピーという音が鳴ったが、画面にロゴ・カーソルも出ず、起動し
ない機械だった。BIOSが書き込まれているW25Q32BVSIGを読み込んだら210000
番地に1.23版が書き込み済みで、BIOSアップデート途中やその他で書込失敗し
起動できなくなったようだ。また、設定保存?のW25X40BVSIGは完全に空っぽ
だった。このような症状の時は、CH341AというUSB読み出し機械を使いBIOSを
抜き出し修復ソフトで修復し書き戻すか、同機種のBIOSを読み出して書き込む。
BIOS-CAPS(有料)等からBIOSをDLし書き込むしかない。DLサイトの使用料よ
りも別の中古L520入手の方が安いため、入手した。ところが、そこからSOP8
クリップでBIOSを読み出して7回中7回とも読み出しデータが変わった。インド
から無料DLしたL520用のBIOSも書き込んだが、書き込めても一度たりとも
同じデータが書き込まれなかった。もう一つのEEPROMのW25X40BVSIGが
上位アドレスに配置されているかもで、クリップで挟むと読み書きが不安定で
結局読み書きできなかった。IS8XMの2連結EEPROMのBIOSと同じ扱いのようだ。
シリアル番号にも更にUUIDは2重暗号化されているという情報もあった。
LENOVOのマザボは他社製とは全く異なる「わな」があるようだ。やむなく、
IS8XMと同様に、EEPROMの半田を剥がした上で書込み再半田することにした。
7読み出し回中7回ともデータが変化したのは、CH341A付属の不安定クリップの
せいだった。当初読み書きしたSOP8を挟むクリップが、数十回使用による摩耗の
ため挟めず、CH341A付属同等品と、マルツonlineから5250 POMONA TEST CLIP
SOIC8 (2 X 4)という黒色のpomona製を再入手し、Pomonaで読み込んだら今度は
データが一致した。Pomona製は数年前、千石通商で2200円が2倍以上にもなっ
ていた。「積極財政」という政府・日銀の「円」の大量印刷政策によるインフレ誘
発の結果なのだろう。物は完全同一なのに価格2倍。以前1$=80円、今や
160円、2分の1だ。日本円の暴落が起こらなければ良いが。BIOS修復を生業
にしている業者が1件1万円弱は技術・消耗品代を考えると安価だろう。一方、
当方は単なる趣味にすぎない。
③ただ、Lenovo BIOSはDMI領域をスクランブルしているらしく、機械の裏面シール
のバーコードに書いてあるシリアルナンバーLR1D89EXが見当たらない。HPや富士
通等のBIOSではその部分だけは、チェックサムなしで堂々と書いてあるのに、
LENOVOのBIOSは弄りにくい。W25Q32BVSIGを剥がして、NP4から読み出し成功
したBIOSを、剥がしたBN5のW25Q32BVSIGに書き込んでSW-ONで起動したが、
不思議なことに、Machine Type Model 5016BN5とSystem-Unit serial number
LR1D89EXとSystem board serial number 1ZJJK27D2PSとMAC address 08 9E 01
04 EF 0Dが何事も無かったかのように、BIOS画面に現れた。つまり、L520では、
これらの情報はW25Q32BVSIGやW25X40BVSIGには記録されていない第3の何か
にひっそりと記録されていると推測された。ThinkPad Maintenance Utilities V1.10
(X64) Lenovo ConfidentialJune.21.2020というシリアル等を書き込む専用ソフトが
あり、書き換えれそうなので不起動機械を同機種のBIOS一端起動させた後、メモリ
下のシールに記載されていたシリアル番号22桁(BIOSには下位11桁しか表示されな
い)とMachine Type ModelとSystem-Unit serial number LR1D89EXとMAC address
を元と同じ情報に書き換えてみよう。そうすれば元の機械でアクチされたパソコン
ソフトが元の機械と全く同等に使える遊びが出来る。パソコンを扱う時には、ある
程度の機械語知識が必須で、IS8XMマザボ使用時も、いとも簡単にBIOSが飛ぶ。
IS8XMでは2個のSOP8内のBIOSで上位アドレスのSOP8にどうやってもクリップで
書込が出来ず、ササッと半田を剥がし書き込んで再半田して復旧できた。さてこの
L520、Machine Type Model等は一体どのチップに隠れているだろうか、玉ネギの皮
むきで、新しい疑問が出て来た。探したら54ミリ幅Express Cardスロットの26ピン
半田付け部切りかけにあるW25X40BVSIGの直ぐ横の0.65ミリのピン幅で8ピンの
U22チップがそれで、08L -1 CGと書かれているAT24RF08 1KBチップ(写真のCの
前の○は1番ピンの印、下の黒色4ピンコネクタはLCD下のSP出力用)。マザボシ
リアルや本体シリアルや設定パスワードが書かれているようだ。ThinkPadはBIOS
内に本体基本情報の直接記載なしで、別チップに書き、BIOS内にシリアルやUUID
を書く多くのメーカーとは異質な構成である。だから、W25Q32BVSIG内を書き換
えても本体基本情報が相も変わらず出て来たと推測される。小さい2.8ミリ正方の
SSOP8/MSOP8チップの半田を剥がせるが・・・中身を書き換える専用ソフトがあ
る理由なのだろう。SuperVisorPassword解除時に活躍するチップらしい。CH341A
とNeo ProgrammerかRS232C経由で読み出しIBMpass2.1Liteを走らせ左上の「Off」
を「On」にしてデコードを解除表示させメモした後、実機に入れるようだ。または
5番と6番ピンをショートさせる解除の荒技もあるようだ。
④08L -1 CGと書かれているAT24RF08 1KBチップの0.65ミリ幅の8足ピンに0.26ミリ
のラッピングワイヤを半田付けして信号線を引き出そうと試みたが、狭すぎてとて
も遠視の目には手に負えなかった。SOP8の1.27ミリのピン間隔の半田付けは対応
できてもSSOP8/MSOP8の幅には拡大鏡を使っても対応が難しかった。半田で隣接
ピンが連結しないか心配で半田吸い取り線を使ったが、吸い出しすぎて繋がってい
ない線があったらしく、起動させてBIOSを見たらMachine Type Model とSystem-
Unit serial numberとSystem board serial numberの3つが全部空白で、UUIDにffff
が並んでいた。MAC addressには変化無かったからMAC addressはRealTekチップ
に直接書き込まれているのだろう。Win11は起動したがアクチ済みのアプリは全部
アクチ無効化されていた。(AT24RF08の5番と6番ピン短絡法と全く同じ結果の基
本情報が全消去状態。逆に言えば、UUIDがffffffff-ffff-ffff-ffff-ffffffffffffの機械で
認証したアプリはfffffffff-ffff-ffff- の機械全てで自動認証されるのだろうか?面白
い・・・HDP PC Agent ?)慌てて再度半田を盛ったら復元した。この2.8ミリ角
の08L -1 CGに基本情報3つが書かれていることが判明した。また、この小チップ
を剥がすとBIOS画面は出るがOSの起動はできなかった。ERROR 0187: EAIA data
access error The access to EEPROM(24RF08) is failed.と出た。中国本土の
AliExにmsop8 2.8x2.9 chip download burn write probe spring needle flash
eeprom chip burner cableという呼称の、小型微少チップに当てて中身を吸い出
し書込用の針先が在るので仕入れて試してみたい気がする。
⑤CPU交換するのも良い。i7−2640Mやや高価なので、半額のi7-2630QMに入れ替
えても良い。I7-2730QMはダイが大きく発熱が多く、向かないらしい。ただ、
ベンチマークテストでは、i5とi7は大きく変わらない結果が記載されている。
WANスロットに第二SSDとしてmSATAを取り付けることも出来る。ついでなが
らWi-Fiに指定した部材しか使えない制限WhiteListを解除すると5Ghz通信の安定
したものを使える。ThinkPad_L420_L421_L520_8GUJ17us_NWLでDLできる。
8guj15usもあるが、最後の1.23版なのは8guj17usである。この中のModifiedを
走らせる。



